大会4日目は混合ダブルスの予選トーナメント~2回戦と男女団体の決勝が行われた。中国を破った韓国と対戦した日本は、3対0で韓国を破り11年ぶりの優勝を飾り、初の男女アベック優勝の快挙を達成した。
エース木造が決勝で完全復活、趙勝敏を退けた
田㔟監督のアドバイスにも力がこもる
韓国のエース趙勝敏は自分のプレーをさせてもらえず
2番の張本はバックストレートをうまく突いて安宰賢を撃破
またしても決勝点を挙げた松山にチームメートが駆け寄る
敗れた韓国だが、これからも日本のライバルであり続けるだろう
<男子団体決勝>
日本 3-0 韓国
○木造 5,7,-9,7 趙勝敏
○張本 4,-5,8,10 安宰賢
○松山 10,6,8 金大宇
張本 - 趙勝敏
木造 - 安宰賢
今大会のMVPといって差し支えないだろう。ルーマニア戦では日本を予選敗退の危機を救い、準々決勝の朝鮮民主主義人民共和国戦、準決勝の中華台北戦でも勝利を挙げ、決勝の3番では決勝点を挙げた松山が、最後の1点を決めた瞬間、選手たちは松山に駆け寄り、お互いを祝福した。日本男子の世界ジュニア優勝は2005年のリンツ大会以来10年ぶり。この種目で10連覇という記録を持っていた中国は準決勝で韓国に敗れ敗退。男子ジュニアの頂点をかけた日韓戦は日本に軍配が挙がった。
トップで今大会初戦のチェコ戦で2点を落とし、失意のどん底から這い上がった木造は、序盤から中国から2点を奪った趙勝敏のサービスを的確にストップ。「レシーブは左利きなので苦にならなかった」と語る木造だが、正確な台上だけでなく、打ち合いでも趙勝敏を凌駕し、2ゲームを連取。第3ゲームの競り合いを落としたものの、第4ゲームは打球点の早いバックハンドでバック対バックを制し、日本に先制点をもたらした。
2番の張本はこれまで0勝3敗という安宰賢を相手に、逆横回転サービスと的確なストップで先手を取り、攻め気に逸る安宰賢に攻めさせず、出鼻をくじいた。第2ゲームは安宰賢のパワフルなフォアハンドに屈するも、第3,第4ゲームは張本が要所でバックストレートにバックハンドカウンターを決めて、安宰賢のフォア側を攻めた。これで日本は2対0とリード。
ここで決めたい日本は3番、今大会大活躍の松山。相手のことはよくわかっていたという松山の言葉通り、序盤から両ハンドドライブでラリーを制し10対4とリード。ここからまさかのジュースに持ち込まれるが、慌てずにプレーした松山がきっちり取って、優勝に近づく。第2ゲームは中盤まで点差のつかない展開となるが、7対6から松山が一気に引き離し、2ゲームを連取。表情の冴えない韓国ベンチに金大宇に、松山は終始攻めの姿勢でプレーし、優勝を決めた。
観客席に向かって両手を挙げる松山に、ベンチからチームメートが駆け寄り、お互いの健闘をたたえジュニアの頂点にたった喜びを共有した。この勝利がこれからの日本の未来をさらに明るくしてくれたことは疑う余地がない。
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