第14回全国ホープス選抜大会が3月24~26日に、コカコーラウエストスポーツパーク(鳥取県民体育館)で開催された。本大会はオーダーに学年制限が設けられており、1番=3年生以下、2番=6年生以下、3番=5年生以下、4番=4年生以下、5番=6年生以下となっている。試合は第1ステージのリーグ戦と第2ステージのトーナメント戦が行われ、1位トーナメントでは岡山県選抜が2007年の第4回大会の愛知県選抜以来、10年ぶりの男女そろっての優勝を果たした。
男子の岡山県選抜は「穴がないメンバーがそろっていた」という祢屋監督の言葉どおり、どこからでも得点できる総合力の高さで栄冠を手にした。昨年の覇者・愛知県選抜との準々決勝は3番の萩原が加藤とのゲームオールジュースの接戦をものにするなど、熱戦を制して3対1で勝利を収めた。
決勝は神奈川県選抜と対戦。トップの木村がフットワークを生かしたフォアハンドドライブや後陣からのロビングで相手のミスを誘って先制点を挙げると、2番の斉藤は台から出たボールに対してしっかりとフォアハンドドライブをかける堅実なプレーで勝利し、優勝に王手をかけた。神奈川県選抜に1点を奪われたものの4番では、丸川がフォアハンドドライブを軸にしたプレーで決勝点を挙げて3対1で勝利。見事、初優勝を果たした。
2位の神奈川県選抜は準々決勝で昨年ベスト4の兵庫県選抜に勝利すると、準決勝では東京都選抜を3対2で破って決勝に進出。決勝では敗れたものの三木隼が精度の高いバックハンドドライブを軸にしたプレーで得点を奪い、一矢報いた。
3位には大阪府選抜と東京都選抜が入賞。大阪府選抜は準々決勝で埼玉県選抜に勝利してベスト4入り。選手、ベンチが一体となり、気迫あふれるプレーが光った。東京都選抜は準々決勝で広島県選抜を破って4強進出を果たした。準決勝の神奈川県選抜との一戦は5番までもつれたが、惜しくも決勝進出とはならなかった。
■男子岡山県選抜・祢屋監督のコメント
優勝を目指していたので、達成できてほっとしています。穴がないメンバーがそろっていて、それぞれの持ち場で選手が得点してくれれば優勝できると思っていました。「油断だけはしないで戦おう」と話して大会に臨みました。準々決勝の愛知県選抜戦がヤマ場でしたが、その試合でみんなが良い試合をしてくれました。1人1人がよく役割を果たしてくれたと思います。岡山県はクラブチーム間の結束が強く、多くの方が協力的でそうしたつながりが優勝できた1つの要因だと思います。
女子は岡山県選抜が強豪を連破して初優勝を遂げた。岡山県選抜は準々決勝の福岡県選抜で0対2とリードをされる苦しい展開となったが2対2に追いつくと、5番の青井がフルゲームの激戦を制してチームを準決勝へ導いた。続く準決勝は昨年2位の福井県選抜に3対1で勝利。相手エースでホープス2位の大藤に得点を許したが、各選手が着実に得点を挙げた。
迎えた決勝は昨年優勝の兵庫県選抜と対戦。岡山県選抜は先制点を奪われたが、2番で青井が赤江との打撃戦を制してスコアを1対1とする。続く3番の由本、4番の面手の試合はゲームオールまでもつれたが、いずれも接戦での勝負強さを見せて勝利。苦しい試合を乗り越えて見事、岡山県選抜が頂点をつかんだ。
2位の兵庫県選抜は惜しくも連覇を逃した。決勝はホープスチャンピオンの木原を5番に据えるオーダーで臨んだが1対3で岡山県選抜に敗れた。1番の司佳苗が接戦をものにしたほか、各選手ともに粘りを見せたが勝利には至らなかった。
3位には、広島県選抜と福井県選抜が入賞。広島県選抜は山﨑と東川陽菜の2人がチームをけん引し、2年連続のベスト4に進出を果たした。福井県選抜はエースの大藤を中心に2年連続の決勝進出を狙ったが、岡山県選抜には及ばなかった。
■女子岡山県選抜丸川監督のコメント
力のあるメンバーがそろっていて優勝を目標にしていましたが、本当に優勝できるとは思っていなかったのでうれしく思います。(劣勢に立たされた)準々決勝の福岡県選抜戦は、相手がとても手強く苦しかったです。負ける寸前までいきましたがそれを盛り返すことができました。選手たちがよく頑張ってくれた結果だと思います。決勝の兵庫県選抜戦は木原選手以外のところで得点を取らなければいけないと思っていて、オーダーがうまくいって選手もそれに応えてくれました。
今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載します。