陳夢は2015年に続くジャパンオープン制覇を狙う。一方の孫穎莎はワールドツアー初出場ながら、馮天薇(シンガポール)、王曼昱(中国)ら格上の選手を破って決勝に進出した。
若手の挑戦に先輩の陳夢がどのようなプレーを見せるのか、注目が集まった試合は序盤から孫穎莎が決勝の舞台に動じない堂々たるプレーで陳夢とラリー戦を繰り広げる。第1、第2ゲームはともにゲームを取り合う形となった。
第3ゲームは陳夢が終盤までリードを保つ。キレのあるツッツキで孫穎莎のドライブミスを誘うなど、うまく試合をコントロールしてゲームカウントを2対1とした。
続く第4ゲームも連取した陳夢だったが、第5ゲームからは優勝を意識したかミスが続く。孫穎莎のサービスに対してレシーブミスが続いて1ゲームを落とすと、第6ゲームも孫穎莎がチキータでラリーの主導権を握るなど、台上技術で経験豊富な陳夢を上回る。
第6ゲームも奪って最終ゲームに持ち込んだ孫穎莎はプレッシャーのかかる場面でも思い切りの良い台上プレーで陳夢をリード。16歳とは思えない強靭な精神力でゲームを優位に進める。一方の陳夢は3-6と劣勢の場面でタイムアウトをとり、立て直しを図ったが、タイムアウト明けの陳夢のロングサービスに対して孫穎莎がフォアハンド強打でレシーブエースを奪う。これで完全にゲームの流れをつかんだ孫穎莎はその後もリードを保ち続け、11-8で勝利。見事女子シングルスの頂点に立った。
孫穎莎は昨日の女子ダブルスに続いて栄冠をつかみ、ワールドツアー初出場で衝撃的なデビューを飾った。今後の国際大会でも要注目の選手となることになるだろう。
<女子シングルス決勝>
孫穎莎(中国) -9,9,-8,-8,7,9,8 陳夢(中国)
今大会の模様は卓球レポート8月号(7月20日発売)に掲載
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