女子シングルス準々決勝第2試合では伊藤美誠(スターツSC)と王座奪還を狙う石川佳純(全農)が準決勝へと駒を進めた。
伊藤美誠(スターツSC)-8,7,4,8,8 石垣優香(日本生命)
伊藤は石垣と対戦。伊藤は昨日に続いてカット主戦型の選手との対戦になった。第1ゲームは石垣の横回転を入れたカットなど、変化に富んだプレーで伊藤を揺さぶって先制。ゲームを奪われた伊藤だったが、第2ゲームから反撃。カット打ちをする中で絶妙なストップを織り交ぜるなど、長短をつけたプレーで石垣を崩した。石垣はコースを突いた厳しいプレーで伊藤を揺さぶるも、これに伊藤は動じず。第2ゲーム以降は、リードをする展開が続いた伊藤が石垣を破ってベスト4入りを決めた。敗れた石垣は今大会を持って現役を引退を表明していたが、最後まで華麗なカットで会場のファンをわくわくさせてくれた。試合が終わると、石垣は会場の観客席に向かって深々と一礼。最後となる大会で素晴らしいプレーを見せてコートを後にした。
■石垣優香のコメント
「今は試合を終えてすっきりしています。ずっと試合に出られていなかったので調子もわからず、ケガもあって練習もあまりできず、不安でしたが1試合目を乗り越えて緊張がほぐれました。準決勝は1ゲーム目は自分のやりたいようにできて良かったですが、そこから徐々にやりたいことをやらせないようにしてきて、崩されてきました。強かったです。たくさんの方にお世話になったので最後の一本まで感謝の気持ちを込めてやったことがすごく良いプレーにつながって1回でも多く勝つことが恩返しと思ったので最後だけど勝ちたい気持ちもあって、いい状態でやれました」
石川佳純(全農) -8,8,-14,7,11,7 森さくら(日本生命)
石川は森と対戦。平成25年度の全日本決勝と同じ組み合わせになったこの試合は森が第1ゲームから果敢な攻めを見せる。バックサイドへの強打にもしっかりと打ち返すなど、攻めの姿勢が非常に高く、第1ゲームを先制した。続く第2ゲームは石川が取り返したが、森は第3ゲームで16-14とジュースの接戦を制してリード。前~中陣でラリーを組み立てる森に対して、石川は前半攻め込まれる展開が続き、苦しい試合となったが、第4ゲームからは森の強打に対してカウンターを決めるなど、森の強打を攻め返す場面が増える。中盤以降はバックストレートへのバックハンドも効果的に決まり、ラリーを優位に進めた石川。ゲームカウント1対2の劣勢をはねのけてベスト4へと駒を進めた。
■森さくらのコメント
「エッジやネットが多く、ついている部分があったので、もっとツキがなくても競っていけるようにならなければいけないと思いました。序盤はバックを攻めていこうと思ってレシーブも研究してきたのですが、向こうの方が上で、対応能力がなかったと思いました。4月の韓国オープン以来の対戦でしたが、そのときはフォアが決まっていたのでが、あまりフォアハンドをバック側に打っても決まらずに逆にカウンターをくらったりしてしまいました。非常にプレースピードが速いと感じましたし、石川さんはミスが少なく、私よりも何枚も上でした。今後はパワーだけではうまくいかないので、俊敏性やテンポの速い動きを身につけたいです」
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