男子シングルス準々決勝第2試合では史上最年少優勝を狙う張本智和(JOCエリートアカデミー)が森薗政崇(明治大)をゲームカウント4対0で破って水谷が待つ決勝の舞台へと勝ち進んだ。
<男子シングルス準決勝>
張本智和(JOCエリートアカデミー)7,8,8,8 森薗政崇(明治大)
ここまで大島祐哉(木下グループ)らを破って勝ち上がってきた張本は多くの観客が詰めかけた準決勝でも圧巻のプレーを見せた。準決勝では初のベスト4入りを果たした森薗と対戦。昨年のワールドツアー・中国オープン以来の対戦となる2人による戦いは序盤から張本が台上の攻防でラリーを優位に進める。森薗は張本の強打を警戒して台から距離を取るが、森薗の動きを読んだ張本がストップで前後に揺さぶるなど、長短をつけた返球から得点を重ね、第1ゲームを先制した。
第2ゲームは序盤こそ森薗がフットワークを生かしたフォアハンド攻撃で攻め切って得点する場面もあったが、森薗が打っても張本は鉄壁ともいえるカウンターで得点を量産。終盤は張本のミスもあり森薗が迫ったが、最後は森薗のフォアサイドへ厳しく攻めた後、オープンになったバックサイドへ打球点の早いバックハンドを決めて11-8で張本がゲームを連取した。
第3ゲームもラリーの主導権を握ったのは張本。5-0とスタートダッシュをかけると、最後までそのリードを守り切り、決勝進出に王手をかけた。第4ゲーム、森薗は台上のボールに対してフォアフリックで厳しく攻めようとするもミスがでるなど、張本を崩すことはできず。圧巻の高速プレーと台上のうまさを見せた張本がストレート勝ちで決勝進出を決めた。
これで決勝のカードは10度目の優勝を狙う水谷と最年少優勝を狙う張本の一戦に決まった。世界卓球2017デュッセルドルフでは張本が勝利を収めて世界中に大きな衝撃を与えたが、今大会ではどのような結末が待っているのか。決勝の2人のハイレベルな戦いは目が離せないものとなるだろう。
■森薗政崇のコメント
「張本は世界卓球で結果も出しているし、世界ランキングの上で、勢いというより実力負けだなと感じました。
張本はタイミングが新しい選手だなというのが最初に抱いた印象で、ストップなど短いボールに対しての打球点が他の選手よりも遅くて、それでいて短くコントロールしてくるので、一瞬体が後ろに下がってしまって、台上に入り込めなくて、甘いボールを返球してしまうだとか、フリックしてミスをしてしまう展開がものすごく展開が多かったです。
張本のストップのタイミングが遅いというのは映像を見てわかっていたのですが、体が反応できなくて、最後まで台上に踏み込めなかったです。 中盤は流れが良かったのですが、結局最後もストップを僕が台上で強打してからの展開がダメでした。
ベスト4という結果についてはこれまでベスト16までしか上がってこれなかったので、ベスト4に入れて充実した全日本になったと思います」
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://www.japantabletennis.com/zennihon2018
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