男子シングルスでは、1回戦でシュトゥンパー(ドイツ)、2回戦では団体戦でも対戦したルーマニアの2番手シポスを再び退け、ベスト8入り。準々決勝では団体決勝で敗れた徐瑛彬と再戦。レシーブからの得点パターンを増やした宇田が、接戦を制して準決勝へ。準決勝では戸上を破った15歳のアジアジュニア王者、向鵬にストレート勝ち。優勝がぐっと近づいたかに思われたが、決勝ではペンの徐海東のサービスから崩され、惜しくも2位となった。決勝試合直後の宇田に決勝と準決勝を振り返ってもらった。
決勝の敗因はレシーブと宇田
序盤は徐海東のサービスの回転も分かって、レシーブで得点ができていましたが、2ゲーム目から相手がサービスを変えてきて、上回転と下回転の差が大きいうえに、逆回転であまり回転がわからなくてとまどったまま試合が進んでしまいました。最後までわからないままで、チキータでレシーブするしかなくてそれでバックに詰められてという展開で全然点数が取れなかったので、敗因はレシーブだと思います。
第4ゲームは9-7でリードできましたが、そのゲームの前半で相手のバック側にロングサービスがすごい効いていて相手がチキータに入れない状態ができて、9-7でフォア前に短いサービスを出したら、あまいレシーブが返ってきましたが、3球目を相手のバック側に思い切り打ってしまったのをブロックされてしまいました。あのボールをミドルに打っていたらたぶん点数になっていたと思います。そのあと、9-8でチャンスボールをミスしてしまって、そのゲームを落としてしまいました。そのゲームをきっちり決めきれなかったことで、次のゲームで相手のペースになってしまったのかなと思います。
準決勝は、向鵬がフォアハンドが強い選手で、バックハンドの一発はなかったので、バックにつないで、相手が回り込むタイミングでフォアに回すか、回り込ませてからフォアに回すかという戦術でうまくいきました。あとは、前陣でのカウンターを意識してプレーしました。後ろにさがってしまったら、フォア対フォアではたぶん勝てないので、前でブロックでもコースを狙って、とにかく早い打球点で相手を振り回そうと意識しました。
正直に言って、中国選手連続3人はきついですね。ものすごく研究されていると感じました。チキータをさせないサービスや、チキータをさせてそれを狙い打ったり、こちらの得点パターンをつぶされた感じです。3人目の徐海東には一番やりにくさを感じました。