11月2~4日、平成30年度全日本選手権大会(カデットの部)が、宮城県のカメイアリーナ仙台(仙台市体育館)で開催。
14歳以下男子シングルスは前出陸杜(松生TTC)が優勝した。
●14歳以下男子シングルス優勝
前出陸杜(松生TTC)
前出がペンホルダーとして22年ぶりにカデットを制す!
決勝は絶対絶命の場面から気迫で大逆転勝利
2位 吉山僚一(TC中原)
優勝目前だったが前出の執念に涙をのんだ
3位 田尻要(愛工大名電中)
パワフルなボールを武器に勝ち上がり、表彰台
3位 鈴木颯(愛工大名電中)
丁寧なプレーで吉山に迫ったが、わずかに及ばず
14歳以下男子シングルス決勝は、前出陸杜(松生TTC)対吉山僚一(TC中原)という昨年の13歳以下男子シングルス決勝と同じカードになった。昨年は吉山が前出を下しており、今大会も第1、第2ゲームは吉山が完勝。このまま吉山が優勝かと思われたが、「たくさんの人が見ている中でボコボコにされたまま終われない」という前出が奮起する。持ち前のフォアハンドドライブに加え、上からひっぱたくような裏面打法が火を噴き、前出が吉山にゲームオールジュースで大逆転勝利。平成8年の川口努以来、実に22年ぶりにペンホルダーのカデット王者が誕生した。
2位の吉山は惜しくも優勝を逃したが、精度の高い台上と確実性の高い両ハンド攻守は、なかなか負けそうにない安定感がある。
3位にはパワフルなサウスポーの田尻要(愛工大名電中)と、安定性が高い両ハンドとコース取りが光る鈴木颯(愛工大名電中)が入った。
■前出陸杜選手のコメント
「びっくりしています。去年(13歳以下男子シングルス決勝で)負けていて、今年は絶対リベンジしよう、優勝しようと思ってここに来たので、優勝できてとてもうれしいです。準々決勝の道廣くん(石田卓球クラブ)のときに、なかなか自分の展開にできなかったけどそこを乗り越えられたのが大きかったと思います。
(決勝は0対2とリードされたが)せっかくたくさんの人が見ていてくれるのに、こんなにボコボコにされたままではダメだなと思って、ここからばん回しようと思ってがんばりました。あきらめたら終わりなのでしっかり最後までがんばりました。
去年までは苦しい場面でフォアハンドしか使えませんでしたが、今年は最後の場面でもバック(裏面)で振りにいけたのがよかったです。これからもしっかり努力して世界一になれるようにがんばります」
●14歳以下男子シングルスベスト8
道廣晴貴(石田卓球クラブ)
伸びやかなフォアドライブで前出を苦しめた
玉井嵩大(野田学園中)
長身から繰り出すフォアドライブの威力は中学生離れ
徳田幹太(野田学園中)
先輩の吉村兄弟に似たしなやかさを感じる好選手
飯村悠太(野田学園中)
チキータからの鋭い両ハンドで鈴木と接戦を繰り広げた
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/397/Default.aspx
(写真/文=猪瀬健治)
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/397/Default.aspx
(写真/文=猪瀬健治)