全日本選手権大会（カデットの部）
～13歳以下女子シングルスは小塩が優勝～

優勝はならずも、計測不能のポテンシャルを見せた

　13歳以下女子シングルスは小学4年生の張本美和(木下グループ)がどこまで勝ち上がるのかに注目が集まったが、終わってみれば小塩遥菜(JOCエリートアカデミー)が圧倒的な強さを見せて優勝をさらった。小塩の特徴である強烈な横回転を入れたツッツキに加え、今大会では守備範囲が広がってカットの質も高まっており、13歳以下に出場した選手たちのパワーでは小塩に対してチャンスがないという感じだった。

　決勝では小塩に対して勝機を見いだせなかったものの、張本の活躍も素晴らしかった。対攻撃では先輩の選手たちに負けていなかっただけに、今後パワーがついてくればどこまで強くなってしまうのか。兄の智和に匹敵する末恐ろしさを秘めた選手だ。

　3位には、速攻戦で抜群の反応を見せた篠原夢空(松山卓球教室)と、安定したカットで勝ち上がった大久保ひかり(札幌大谷中)が入った。

「うれしいです。決勝は美和（張本）も調子よかったけど、私もカットが入っていました。攻撃を練習してきましたが、あまり攻撃する機会がなかったので、これからはもっと攻撃チャンスをつくっていきたいし、カットはもっと切れるようにがんばりたいです。

苦しかったというか警戒していたのは3回戦の稲垣さん（美崎クラブ）。以前に負けているので。相手が対策してきたところを自分で工夫しながら考えてプレーできたのがよかったと思います。

明日から海外のジュニアサーキットとベラルーシの試合があるのでこの調子で優勝していきたいです。大きな目標は世界チャンピオンになることです」