11月23〜29日にジョージ R.ブラウン コンベンションセンター(ヒューストン/アメリカ)で世界卓球2021ヒューストン(2021年世界卓球選手権ヒューストン大会ファイナル[個人戦])が開催中。
大会6日目は混合ダブルス準決勝〜決勝、男女ダブルス準決勝、男女シングルス準決勝が行われた。女子シングルスはベスト4を中国が独占したが、決勝は孫穎莎と王曼昱の次世代エース対決となった。
<女子シングルス準決勝>
王曼昱(中国) -9,-7,8,6,-11,9,8 陳夢(中国)
2年前の世界卓球2019ブダペストでもこの2人は準決勝で顔を合わせており、その時は陳夢が王曼昱をストレートでくだして、決勝に勝ち進んだ。東京五輪女子シングルス女王の陳夢はその実力も未だ中国のトップに君臨している。かたや、王曼昱は東京五輪後の9月に行われた全中国運動大会の女子シングルスで初優勝を遂げており、同世代の孫穎莎とともに、もはや名実ともに中国代表のトップになりつつある。
序盤から好ラリー戦が展開されたが、やはり、ラリー力で1枚上手の陳夢が2ゲームを連取。この流れを食い止めたい王曼昱は、バック対バックからのストレートのボールを狙い打つ、緩急をつけるなどプレーの幅を広げて、2対2に。
流れが悪くなったと感じた陳夢はウエアの交換やラリー間の間合いを長く取るが、流れを変えることはできない。後半、陳夢は焦りからかラリーで王曼昱を厳しく追い詰めても決定打にミスが増え、王が主導権を握る。陳夢は、再び流れを呼び戻すことなく、後輩にリベンジを許した。
王曼昱は初めての決勝進出。初優勝を同じく次世代のエースの呼び声高い孫穎莎と対戦する。
<女子シングルス準決勝>
孫穎莎(中国) 8,-3,8,6,8 王芸迪(中国)
王曼昱と同世代で、今1人中国女子次代のエースと目されているのが孫穎莎だ。初の決勝進出を狙う。
それに立ちはだかるのが、王芸迪だ。孫穎莎と同じく小柄ながら前陣でのラリーを得意とする。準々決勝では早田をパワー勝負でくだした腕っ節の強さも持ち合わせている。
高速ラリー戦は、ワイドに攻めたボールに対してのカウンターの質が勝負を分けた。孫穎莎はフォア側のやっと届くか、というボールに対して、フォアクロスのサイドを切るようなコースに打ち抜き、王芸迪を退けた。
決勝は、中国女子の世代交代を印象づけるような顔合わせとなった。どちらの選手がタイトルを手にするのかによって、この先の命運は大きく変わる。
女子シングルス決勝の予定は以下の通り。
18:00 [日本時間30日 9:00]
王曼昱(中国) 対 孫穎莎(中国)
(写真・文=卓球レポート)