2022年(令和3年度)全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)が1月24日から30日まで東京体育館で開催される。
大会6日目は女子シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が決定した。
▼女子シングルス準々決勝の結果
加藤美優(日本ペイントマレッツ) -7,6,7,9,-5,12 大藤沙月(四天王寺高)
早田ひな(日本生命) 7,-5,3,6,11 長﨑美柚(日本生命)
木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎) -13,-8,-8,11,9,11,6 佐藤瞳(ミキハウス)
伊藤美誠(スターツ) 9,7,6,-4,5 木村光歩(中国電力)
昨日の6回戦で石川佳純(全農)を倒した加藤美優(日本ペイントマレッツ)は、大藤沙月(四天王寺高)と対戦。バック対バックからミドルを詰め合う厳しいラリー戦になったが、加藤が緩急をうまく使って大藤を振り切り、自身初のベスト4を決めた。
「何年か前に4決定で逆転負けしたことを思い出して怖くなりましたが、勝てて良かったです。大藤選手は小柄ですがパワーがあるので、そのボールには気を付けていました。終盤はメンタル勝負な部分もあるので、前みたいに逆転負けは嫌なので落ち着いてプレーしました。
去年は精神的にも疲れていて、思ったようなプレーができませんでした。ここで持ち直さないと、このまま選手として終わってしまうと思ったので切り替えました。私もまだ若いので、ここで一皮むけるように頑張りたいです/加藤」
早田ひな(日本生命)対長﨑美柚(日本生命)の同士打ちは、早田が勝利し、準決勝進出。手の内を知る者同士、試合は静かな探り合いからスタートしたが、早田が持ち前のパワーで長﨑を徐々に引き離し、勝ち切った。
二年ぶり2度目のVを目指す早田は、明日の準決勝で好調の加藤と対戦する。早田がパワーで押し切るのか。それとも、加藤が持ち前のラリー力で上回るのか。いずれにしても、要注目の一戦になるだろう。
このラウンド最大の激戦になったのが、木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)対佐藤瞳(ミキハウス)。両者は2019年の準々決勝でも対戦しており、その時は大接戦の末に木原が勝利したが、今回も同様の大激戦になった。
序盤は佐藤が、昨日の6回戦で平野美宇(日本生命)を倒した勢いそのままに試合の主導権を握る。木原は、ミドルを軸に佐藤のカットを攻めるが打ち崩せず、佐藤が3ゲームを連取し、勝利に王手をかける。
このまま、鉄壁のカットを続ける佐藤が勝利するかと思われたが、「最初の3ゲームで相手のことが分かってきた」という木原が猛然と追い上げを開始する。むやみにコースを散らさず、佐藤のフォア側を中心に粘り強くプレーして第4ゲームをジュースでもぎ取ると、逆に3ゲームを連取して大逆転勝利を収めた。
全日本は今日から有観客で行われたが、胸を揺さぶるような名勝負を繰り広げた両者に、場内からは惜しみない拍手が送られた。
「『自分、頑張ったね』と言いたいです。前回全日本で2位になった時も佐藤選手と対戦していて、その時も逆転できたので、今回も頑張れば逆転できると自分に言い聞かせて頑張りました。最初の3ゲームで相手のことが分かってきたので、後半はそれに対応できたかなと思います。
試合後の涙は、ほっとしたというか、よく我慢できたなと。昨日から試合数が多くて疲れていたんですけど、今日は1試合しかなかったので、『死んでも負けない』という気持ちで頑張りました」と激闘を制した後の木原。
絶体絶命の窮地を脱したジュニア女子王者は、明日、二冠に挑む。
伊藤美誠(スターツ)は、木村光歩(中国電力)に勝利し、順当にベスト4へ勝ち上がった。
昨日の6回戦で安藤みなみ(TOP名古屋)を下した木村の打球点の早いバックハンドに手を焼く場面も見られたが、多彩なサービスやレシーブからのいきなりスマッシュなど変幻自在のプレーで危なげない勝利を収めた。
明日行われる準決勝では、木原を迎え撃つ。
明日1/30(日)の10時30分から行われる女子シングルス準決勝の組み合わせは以下の通り。
▼女子シングルス準決勝の組み合わせ
加藤美優(日本ペイントマレッツ) 対 早田ひな(日本生命)
木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎) 対 伊藤美誠(スターツ)
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詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:https://www.japantabletennis.com/AJ/result2021/