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2022年全日本卓球 男子シングルスはベスト4が決定。松平、吉村、丹羽、戸上が準決勝進出

 2022年(令和3年度)全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)が1月24日から30日まで東京体育館で開催される。
 大会6日目は男子シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が決定した。

強いケンタが全日本に戻ってきた!

吉山は松平の術中に完全にはまってしまった

威力満点の両ハンドでベスト4を決めた吉村

松下は、吉村の厳しい攻めに受ける場面が多くなってしまった

丹羽は速攻が冴え、難敵・吉田にストレート勝ち

勝ちを意識しすぎたのか、吉田は常にないミスが目立った

戸上は、実力者・上田をストレートで下す

敗れたものの、上田は質の高いプレーで戸上に迫り、会場を沸かせた

 
▼男子シングルス準々決勝の結果
松平健太(ファースト) 5,-7,9,9,7 吉山僚一(愛工大名電高) 
吉村真晴(愛知ダイハツ) 7,7,9,-7,13 松下大星(クローバー歯科カスピッズ)
丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス) 4,9,6,6 吉田雅己(木下グループ) 
戸上隼輔(明治大) 4,17,6,9 上田仁(T.T彩たま) 
 
 接戦が予想された松平健太(ファースト)対吉山僚一(愛工大名電高)は、松平がゲームカウント4対1で勝利し、2018年の全日本以来、4年ぶりのベスト4を決めた。
「同じテンポでやっても高校生には勝てない。タイミングを崩すことを意識した」という松平は、吉山とむやみに打ち合わず、緩急を使ってリズムを崩し、時折カウンターで狙い打つ戦術を敢行。これがピタリとはまり、終始ラリーの主導権を握って新鋭を下した。
 一方、昨日、前回王者の及川瑞基(木下グループ)を下し、なかなか止められそうにない勢いを見せていたジュニア男子王者の吉山だったが、松平が張り巡らした沼にはまり、快進撃はベスト8でストップした。
「(吉山は)及川や吉田選手に勝って勢いがあるので、相手が嫌がることを徹底して戦いました。同じテンポでやっても高校生には勝てないので、タイミングを崩したり、そういったことを意識しました。
 今大会の初戦は自分の良くないプレーが出てしまいましたが、そこで反省して、緩急やタイミングをずらしてプレーすることを意識しました。
 僕は今の若い選手がやっているプレーはできませんが、逆に高校生が持っていないプレーができると思っているので、かわすプレーとか、そういった部分で勝負していきたいです。相手が僕のプレーに合わないまま終わることが僕の理想の形なので、明日も今日のようなプレーができるよう頑張りたいです。
(準決勝で対戦する)吉村選手には最近勝てていないですが、そういうことは気にせず優勝目指して頑張ります/松平」
 
 昨日の6回戦張本智和(木下グループ)を倒し、一気に優勝戦線に躍り出た吉村真晴(愛知ダイハツ)は、松下大星(クローバー歯科カスピッズ)と対戦。鋭い裏面打法が持ち味の松下に対し、得意のサービスを起点にラリーの早い段階から両ハンド強打を打ち込んで主導権を握り、準決勝へ勝ち上がった。
「全体的にサービスレシーブが効いてうまく進められましたが、4ゲーム目に少し気が抜けて相手に付け入る隙を与えてしまったので、そこは気を付けたいと思います。
 今回いろいろな方に支えられて全日本に出場できているので、感謝の気持ちを持って楽しみたい。久しぶりの最終日ですし、皆さんの前でプレーできることに感謝して、楽しんでプレーしたいと思います。
(明日の準決勝で対戦する)健太さんとは何度も試合をしていて、お互い手の内を知っているので、一本ずつ気持ちを込めてやっていきたいと思います。自分も28歳になってベテランの域に来ているとは思うんですが、健太さんも孝希(丹羽孝希)もそうですし、それぞれ思いを持って全日本に臨んでいると思うので、『まだやれる』『自分がここで一番強いんだ』という強い気持ちをもって戦いたいと思います/吉村」

 丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)対吉田雅己(木下グループ)の青森山田中・高時代の同級生対決は、丹羽が勝利し、2015年の全日本以来、7年振りにベスト4へ勝ち上がった。
 丹羽にとって吉田は、過去の全日本で連敗している苦手な相手だが、ストレートへのバックハンドを効果的に使って吉田の足を止め、速攻を決めてストレートで快勝した。
 一方の吉田は、丹羽との相性の良さを意識したのか、勝負どころで力んだミスが出てしまい、2020年以来のベスト4進出を逃した。
「吉田選手には全日本で2回連続負けているので向かっていく気持ちで戦いましたし、過去3回準々決勝で負けてベスト8だったので、勝てて良かったです。
 戦い方は特に変えたところはありませんが、自分の得意なサービスレシーブから攻めて、凡ミスを少なくするよう気を付けました。サービスエースを狙うようなサービスを使うと返ってくるレシーブが難しくなるので、シンプルなサービスを心掛け、今日はそれが効きました。
 東京オリンピックが終わってから、Tリーグや世界選手権に出て、疲労感はありましたが、試合勘はすごくついたので調子は良いです。シングルスの初戦で篠塚選手(篠塚大登/愛工大名電高)のような強い相手と当たって勝つことができて勢いがついたと思います/丹羽」

 戸上隼輔(明治大)と上田仁(T.T彩たま)の準々決勝は、戸上が第1ゲームを先取した次の第2ゲームが勝負だった。
 破壊力抜群の戸上の両ハンドと、サービスやコース取りで揺さぶりをかける上田の頭脳的なプレーが拮抗し、点差が離れずジュースが繰り返されたが、戸上が強気の両ハンドで第2ゲームを19−17で奪うと、続く第3、第4ゲームも連取し、ストレートで難敵を退けた。
 準々決勝までの4試合で、落としたゲームはわずか1と圧巻の強さを見せている戸上。明日は頂点を目指し、まずは準決勝で丹羽と対峙する。
「上田選手と当たるということで、昨日から不安でいっぱいで、正直勝てる自信はなかったんですけど、チャレンジャー精神を持って試合に挑んだ結果が、競った場面でも勝ち取れた要因だと思います。上田選手との過去の試合からいいイメージがなく、戦術をうまく立てて相手の弱点を突いてくる選手なので、僕も沼にはまるのかなと思っていたので、そこの不安要素が大きかったです。
 第2ゲームのジュースから終わりまで、ゲーム序盤の気持ちを忘れずに、焦らず1球1球粘るだけだと自分の中で言い聞かせていました。
 今大会、波乱が多い中でこうして自分が勝ち残れていることは非常に自信になりますし、明日優勝することで、世界で活躍するための第一歩として踏み出していけるんじゃないかと思っています。明日は優勝目指して頑張りたいと思います/戸上」

明日1/30(日)の11時40分から行われる男子シングルス準決勝の組み合わせは以下の通り。

▼男子シングルス準決勝の組み合わせ
松平健太(ファースト) 対 吉村真晴(愛知ダイハツ)
丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス) 対 戸上隼輔(明治大)

(まとめ=卓球レポート)

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詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:https://www.japantabletennis.com/AJ/result2021/
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