全日本3カ月前に胸骨の骨折という大きなビハインドを背負った吉村真晴(愛知ダイハツ)だったが、今大会では、充実したプレーで難敵を連破した。決勝進出には至らなかったが、心機を新たにして臨んだ今回の全日本はどのような大会だったのだろうか。
-久しぶりに最終日のコートに立って全日本を終えられた今の気持ちは?
9割くらい悔しい気持ちと1割は安心している部分があるという感じです。
-準決勝の松平健太(ファースト)戦についてはいかがでしたか?
試合が続いて、コートに入って緊張と疲れも感じていて、体がプルプルしていて、なかなか健太さんのボールを最後まで打ち抜くことができず、自分が「動かなきゃ」という気持ちと動けない現実との葛藤がすごくありました。松平選手もいいパフォーマンスをしていましたし、自分も今日できることを出し切っての結果なので、悔しいですけど仕方ないです。
-競ったときに、考えられているようなシーンがありましたが、どのようなことを考えましたか?
苦しい中、こうして最終日まで残ることができて、出られるかどうかも分からなかったし、ましてこんなにいいパフォーマンスができるとも思っていなかったので、本当にそれを支えてくれたスポンサー、マネージャー、マッサー、トレーナー、家族や友だち、みんなに感謝と、まだそこに立っていたかったという気持ちがありました。
-試合後に皆さんに感謝を伝えてるように見えました。
そうですね。こういう状況でも多くの方が最終日を楽しみにしてくれて、楽しんでいるみんなの前でもっとプレーしたかったですけど、みんなのおかげで戦いきることができたので、応援してくれている皆さんもそうですし、卓球を支えてくれているすべての人に感謝したいです。
-パリオリンピックの代表選考会への切符を手にされましたが、それについてはどのように捉えられていますか?
残念ながら今回は世界卓球の代表に内定することはできませんでしたが、まだまだチャンスはありますし、ここからやるというのは自分自身で決めたことなので、明日から気持ちを切り替えて、Tリーグもあるので調子を上げて、また、選考会では準決勝、決勝と勝ち上がって代表権を獲得して、パリを見据えた世界選手権にしていきたいと思っています。そのためにも、代表権を勝ち取りたいと思っています。
-丹羽選手の試合(準決勝)が終わるのを待って、話しかけられていましたが、どのようなことを話されましたか?
丹羽さんはお互いに戦ってきた仲間で、もちろん、戸上も健太さんもそうですが、本当にお疲れ様ということで、お互いの試合のことなどを話し合ったりしました。
-闘志が再燃する大会になったのでは?
大会に入る前にも、自分の中でのモチベーション、気持ちの部分ではかなりいい状態で臨んでいましたし、その中で、苦手だった町選手(町飛鳥/ファースト)、張本選手(張本智和/木下グループ)ら、なかなか勝てない相手にしっかり勝つことができて、結果もついてきて非常に充実した大会になりました。最後までうまくいった大会と言えるのは優勝した人だけだと思いますが、その中でも自分にとってはとても充実した大会だったので、これからも楽しみだと思っています。
-けががプラスになった面はありますか?
約2カ月間、考える時間をいただいたことはプラスになりました。自分が何を目標に卓球をやっていくのかということを考えることができて、やはり、パリオリンピックが一番最初に出てきました。そのためには何をするべきかを考えて、コーチやトレーナー、マッサーなどすべての環境を整える準備をして、12月中旬くらいからは練習にもコーチに来ていただきました。残念ながら12月の練習はそれほどできませんでしたが、1月からは週に1回ほど来ていただいて、卓球に対してのモチベーションを引き上げることができて、自分が優先すべきは卓球というのが気持ちの強さになって、それが今まで勝てなかった選手に勝つことにもつながりましたし、メンタルの重要さを学ぶことともできました。本当にプラスの多い2カ月間でした。
詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:https://www.japantabletennis.com/AJ/result2021/