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2023アジア卓球選手権平昌大会
男子団体はベスト4が出そろう。日本は中国に完敗

 
 2年に1度開催されるアジアナンバーワンを決めるバタフライ第26回アジア卓球選手権大会が9月3日から10日まで韓国の平昌(ピョンチャン)で開催される。今回のアジア大会は、バタフライが卓球メーカーとして初のタイトルスポンサーを務め、運営面から設備面など大会全般のサポートを行っている。卓球レポートも現地の平昌に足を運び、熱戦の模様をお伝えしていく。
 競技2日目となる9月4日は、男子団体の準々決勝が行われ、韓国、中国、中華台北、インドがベスト4に勝ち上がった。日本は中国に敗れ、メダル獲得はならなかった。

※地元の応援を背にベスト4入りした韓国男子

地元期待の韓国男子はベスト4入り。‪張禹珍‬はトップで逆転勝ち

カザフスタンのクルマンガリエフは‪張禹珍‬を2対0と追い詰めたが一歩及ばず


日本の初戦の相手は中国。既にアクセル全開でトップの王楚欽は張本にストレート勝ち

樊振東は初対戦の篠塚の挑戦を退けた

トップでいい流れを作りたかった張本だが、実力を発揮できず

ドローにも恵まれなかった日本だが、多くの課題を残した


中華台北はイランとの激戦を制しベスト4入り。ラストは荘智淵が決めた

インドはシンガポールにストレート勝ち。写真はエースのグナナセカラン

 
▼男子団体準々決勝の結果
 韓国 3-0 カザフスタン
○‪張禹珍‬ 3-2 クルマンガリエフ
○林鐘勳 3-2 ゲラシメンコ
○安宰賢 3-0 ケンジグロフ
 ‪張禹珍‬ - ゲラシメンコ
 林鐘勳 - クルマンガリエフ

 中国 3-0 日本
○王楚欽 3-0 張本
○樊振東 3-0 篠塚
○馬龍 3-0 戸上  
 樊振東 - 張本  
 王楚欽 - 篠塚

 中華台北 3-2 イラン
 高承睿 2-3 Ni.アラミアン○
○荘智淵 3-1 No.アラミヤン
○黄彦誠 3-2 ホダエイ
 高承睿 2-3 No.アラミヤン○
○荘智淵 3-1 Ni.アラミアン

 インド 3-0 シンガポール
○アチャンタ 3-2 クエック
○グナナセカラン 3-0 パン・コーエン
○デサイ 3-0 チュウ・ツェユ
 グナナセカラン - クエック
 アチャンタ - パン・コーエン

 このラウンド注目の日本対中国は、中国が3対0のストレートで勝利し、ベスト4に駒を進めた。
 流れを左右したのは1番の張本智和対王楚欽だった。世界卓球2022成都では張本が勝利しているが、この試合では珍しく凡ミスが多く出てしまい、そこを王楚欽に突かれ、ストレートで敗戦。張本に思うようにバックハンドを振らせなかった王楚欽のプレーはさすがだったが、エースの完敗で日本は完全に出鼻をくじかれてしまった。
 続く2番は、力を上げてきている篠塚大登樊振東に対し、どのようなプレーを見せるのか注目だったが、樊振東が強かった。「初めて中国のトップと対戦したが、ボールの質がまったく違った。慣れることができずに終わってしまった」と試合後に語ったように、篠塚の両ハンドをことごとく上からねじ伏せるような圧巻のプレーで1番に続いてストレート勝利。中国が早くも王手をかける。
 このまま終われない日本は戸上隼輔にばん回を託すが、馬龍が冷静なプレーで戸上の攻撃を封じ込め、またもやストレートで勝利し、中国の4強を決めた。
 日本としては1ゲームも奪えないまさに完敗だったが、平昌に来て初めての試合が中国というドローは不運だった。技術や戦術はもちろん、試合への入り方など多くの課題は突きつけられたと思うが、団体の順位戦をしっかり勝って、個人戦に向けて気持ちを切り替えてほしい。
 一方、勝った中国はさすがの一言で、集中力の乱れが一切見られないプレーは、まさに王者にふさわしいものだった。
 
 地元の韓国は、予選から勝ち上がってきたカザフスタンと対戦。1番の張禹珍はカザフスタンの2番手クルマンガリエフに0対2と追い込まれたが、地元の応援を背に粘り強いプレーで逆転勝ち。エースの重責を果たした。2番の林鐘勳は相手エースのゲラシメンコにゲームオールまで迫られるもしっかり競り勝つと、3番で安宰賢が快足を生かした強打を叩き込んでベスト4に勝ち上がった。

 大接戦になったのが中華台北対イラン。WTT参戦で試合出場は明日からになるというエースの林昀儒を欠く中華台北は、アラミヤン兄弟を擁するイランに2対2のラストまで迫られるが、ラストは42歳の大ベテラン・荘智淵が踏ん張ってNi.アラミアンに勝利し、ベスト4入りを決めた。林昀儒の合流でチーム力が大幅にアップする中華台北の準決勝以降の戦いに注目だ。
 
 もう一つのベスト4の椅子は、知性派エースのグナナセカランを擁し、アチャンタ、デサイらが脇を固めるインドが、シンガポールをストレート下し、2大会連続でつかんだ。

男子団体準決勝、順位決定戦(日本関係のみ)の組み合わせとスケジュールは以下の通り。
▼男子団体準決勝の組み合わせ
インド - 中華台北(9月6日10時試合開始予定)
韓国 - 中国(9月6日12時試合開始予定)

▼男子団体5-8位決定戦(抜粋)
カザフスタン - 日本(9月5日10時試合開始予定)

地元韓国のレジェンド、劉南奎氏(写真中央)と柳承敏氏(写真右)が観客席で応援

 大会2日目の9月4日はいよいよ地元・韓国チームが登場した。最終試合で行われた男子団体の韓国対カザフスタン戦の応援席には、韓国卓球界の2大スターがそろい踏み。初めて卓球がオリンピック競技となった1988年ソウルオリンピックの男子シングルスで初代金メダリストになった劉南奎氏と、2004年アテネオリンピックの男子シングルス金メダリストで現在は韓国卓球協会の会長を務める柳承敏氏が、後輩たちの奮闘を見守った。

卓レポX(ツイッター)でアジア卓球選手権平昌大会の熱戦を速報予定です。ぜひご覧ください!

試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
アジア卓球連合:https://asia.ittf.com/pages/39/asian%20ttc%202023_2704
国際卓球連盟(ITTF)記録ページ:https://results.ittf.com/ittf-web-results/html/TTE2773/results.html#/results

(取材=卓球レポート)



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