高木和卓(ファースト)が10年ぶりにベスト8に帰ってきた。
33歳を数えるベテランの高木和は、4回戦で青森山田の後輩、三部航平(シチズン時計)とのラリー戦を制すると、5回戦では濵田一輝(早稲田大)、6回戦で新鋭の加山雅基(愛工大名電高)と若手を連破して準々決勝に進出を果たした。
ここでは準々決勝の篠塚大登(愛知工業大)戦を終えた高木和のコメントを紹介しよう。
--試合を終えていかがですか?
高木和 最近の若い子は打点が早くて、ピッチが早いだけかなと思っていましたが、篠塚はもう大人みたいな球を打つから、打点はそんなに早くないですけど、球威がありました。それに押されちゃって、タイミングもちょっと取りづらくて、どっちに来るか分からないです。
--お互いのサービスの配球については?
高木和 どんなサービスに対してもチキータが来るので、できるだけチキータの質を下げるようにやりました。あんなにロングサービスがガンガンくるとは思わなかったです。思ったよりラリーでも点が取れませんでした。ラリーが得意なので、ラリーで勝てなかったらどうしようもない。
篠塚と対戦するのは初めてで、フォア打ちもだったので、Tリーグでやっておきたかったですね。そうしたらまたちょっと違ったかもしれません。大人でも負けるというのが分かります。
--今大会振り返って?
高木和 自分の力を発揮できて、ベスト8に入れたことは嬉しく思うし、若手がたくさん頑張っているから、僕も頑張ろうみたいな感じで思ってくれれば、それはそれで嬉しいです。若い人からすれば大きいかもしれないけど、この大会が全てではないので。1年ずっと続くから、この大会で負けた子も、いい成績残した子も変わらず努力してやってくれればいいと思います。落ち込んでいるより気晴らしでもして、リフレッシュしてまた次に進んでくれればいいと思います。みんなこの大会負けるとガクンと下がっちゃうから、でも試合って続くじゃないですか。
そういうことを考えてやってもらいたいです。僕がそうだったので、いつも最近いい成績残してなくても総合団体で優勝したりもしたので、やってれば絶対にいいことがあると思います。
--全日本でシーズンの1つの区切りですが、1年を振り返って?
高木和 ファーストに入って、総合団体優勝して、T.T彩たまでマイペースでやらせてもらって、こういうペースでやったら体も衰えずにできるんだなというのを感じたし、勉強になった1年でした。Tリーグも昨シーズンは1勝もできなかったけど、シングルスもダブルスも1勝できたので少し進歩できたと思います。
--まだまだやれそうですね?
高木和 卓球に正直でいたいですね。真摯に向き合って、休むときは休んで、やるときはやってメリハリをつけながら、できることに感謝したいです。
ですけど、ぶっちぎりでベスト8に来たわけじゃないから、髪一重をくぐり抜けて来たからラッキーだったし。8年9年ぶりのベスト8だったから、ご褒美をくれたのかなと思いました。全力でやってここまで来れて逃げずに、それがやっぱり嬉しかったです。
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