パリオリンピック卓球競技5種目(混合ダブルス、男女シングルス、男女団体)が、パリ南アリーナ4(パリ・フランス)にて7月27日〜8月10日にて開催される。
競技11日目の8月6日は男女団体の1回戦と準々決勝(2回戦)が行われた。
ここでは男子団体1回戦と準々決勝の結果をお伝えする。
※写真は戸上隼輔(日本)
※写真提供=ITTF/ONDA
▼男子団体1回戦
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中国 |
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3-0 |
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インド |
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○ |
馬龍/王楚欽 |
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2,3,7 |
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デサイ/タッカー |
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○ |
樊振東 |
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-9,7,7,5 |
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アチャンタ |
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○ |
馬龍 |
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9,6,9 |
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タッカー |
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韓国 |
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3-0 |
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クロアチア |
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○ |
趙大成/張禹珍 |
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4,7,6 |
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ゼリコ/ガシナ |
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○ |
林鐘勳 |
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2,7,9 |
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プッツァー |
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○ |
張禹珍 |
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6,-7,6,4 |
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ガシナ |
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▼男子団体準々決勝
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日本 |
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3-1 |
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中華台北 |
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○ |
戸上隼輔/篠塚大登 |
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7,5,9 |
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荘智淵/高承睿 |
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張本智和 |
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-9,9,-7,3,-6 |
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林昀儒 |
○ |
○ |
戸上隼輔 |
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5,7,5 |
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高承睿 |
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○ |
張本智和 |
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7,8,9 |
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荘智淵 |
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スウェーデン |
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3-0 |
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ドイツ |
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○ |
ケルベリ/K.カールソン |
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10,8,8 |
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ダン・チウ/ボル |
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○ |
モーレゴード |
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9,-8,-7,8,9 |
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オフチャロフ |
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○ |
ケルベリ |
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7,9,-7,8 |
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ボル |
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初戦でオーストラリアに快勝しベスト8入りを決めた日本男子は、初戦同様、張本智和をエース起用し、戸上と篠塚大登のダブルスで臨んだ。
1番のダブルスは、質の高い台上プレーで先手を取った日本ペアが運動量でもボールの威力でも荘智淵/高承睿を上回りストレート勝ち。
2番は注目のエース対決張本対林昀儒だ。世界卓球2024釜山の団体戦では張本が高速ラリーを制して林昀儒に競り勝ったが、林昀儒はその轍(てつ)を踏まないように、得意の両ハンドではなく、積極的に足を使ってフォアハンドで対応。回り込んで空いたフォア側を張本に狙われるシーンもあったが、フォアハンド主戦を貫いた林昀儒がゲームオールの接戦を制して1対1に戻した。樊振東戦以来キープしている張本のパフォーマンスも決して悪くはなかったが、林昀儒の思い切った戦術が光った一戦となった。
3番は戸上と高承睿の2番手対決となった。戸上はダブルスでも見せた高い決定力の両ハンドをここでも披露。高承睿持ち前の粘り強さを発揮する前に、戸上が鋭いドライブで得点を決め、ストレート勝ち。
日本はいい形で再びエース張本につなぎ、張本は安定した両ハンド速攻で荘智淵を退け、日本の4強入りを決めた。
注目のヨーロッパ対決、スウェーデン対ドイツはスウェーデンに軍配が挙がった。スウェーデンはケルベリ/K.カールソンが両者の高い攻撃力でダン・チウ/ボルにストレート勝ちを収めると、エース対決ではシングルス銀メダリストのモーレゴードが銅メダルを2回獲得しているオフチャロフに意地を見せてフルゲームで勝利。
今大会限りで国際大会からの引退を表明しているティモ・ボルのラストマッチの相手は、ブンデスリーガのボルシア・デュッセルドルフのチームメートでもあるケルベリとなった。
ボルは彼の代名詞でもあるループドライブからの両ハンドカウンターでケルベリの鋭い攻撃に応じたが、1ゲームを奪うにとどまり、最後はケルベリのループドライブに対してフォアハンドカウンタードライブが台に収まらずに、スウェーデンの勝利とともに、ボルのラストマッチが終わった。
会場は勝者スウェーデンに次いで、隣国ドイツの英雄に惜しみないティモコールを送り続けた。10代だった1990年代後半から30年以上に渡って世界のトップでプレーし続けた不世出のスターが一人、国際舞台から姿を消したが、そのクリエイティブなプレーと数々の偉業は私たちの記憶にも球史にも残り続けるだろう。
男子団体のトーナメント
詳しい大会の記録はこちら
公益財団法人日本卓球協会:https://jtta.or.jp/tour/24750
World Table Tennis:https://worldtabletennis.com/eventInfo?selectedTab=Results&eventId=2603
(まとめ=卓球レポート)