パリオリンピック卓球競技5種目(混合ダブルス、男女シングルス、男女団体)が、パリ南アリーナ4(パリ・フランス)にて7月27日〜8月10日にて開催される。
競技13日目の8月8日は男女団体の準決勝が行われた。
ここでは女子団体準決勝、中国対韓国、ドイツ対日本の結果をお伝えする。
※写真は張本美和(日本)
※写真提供=ITTF/ONDA、ITTF
▼女子団体準決勝
日本 | 3-1 | ドイツ | ||||
○ | 早田ひな/平野美宇 | 3,3,-6,8 | シャン・シャオナ/ワン・ユアン | |||
張本美和 | -9,-8,-8 | カウフマン | ○ | |||
○ | 平野美宇 | 7,6,9 | ワン・ユアン | |||
○ | 張本美和 | 8,5,0 | シャン・シャオナ |
女子団体は準決勝2試合が行われた。
日本は、準々決勝で新興の強豪インドを破って勝ち上がってきたドイツと対戦。ドイツはエース、ミッテルハムをけがで欠き、リザーブのワン・ユアンが出場。エースを任された18歳のカウフマンが主軸となってベスト4入りを果たしている。
早田/平野のダブルスは実力差を感じさせる内容で2対0としたが、開き直ったドイツペアがカウンター狙いの猛攻で1ゲームを取り返す。しかし、あわてずにプレーした日本ペアが、第4ゲームの競り合いを制して先制点。
ここまで無失点で勝ち上がってきた日本だったが、張本がカウフマンとの初出場対決で手痛い洗礼を浴びた。張本は長身のサウスポーカウフマンの繰り出すYGサービス(逆横回転差ービス)がうまくレシーブできず、その影響でプレー全体も精彩を欠き、ストレート負けを喫した。
しかし、3番の平野は張本の失点をまったく気にすることなく、巻き込みサービスと持ち前の両ハンドの連続攻撃で、フォア面に表ソフトラバーを貼る異質型のワン・ユアンにストレート勝ち。
4番で再び登場した張本は、けがのために「温存」されているラストの早田に回したくないという強い気持ちもあったのだろう。立ち上がりこそ硬さが見られ、2-7とリードを許したものの、2番の失点を払拭するように、本来のラリーの組み立てのうまさ、切れた深いツッツキ、コースを突いたバックハンドドライブなどが徐々に輝きを取り戻し、ペン表ソフト速攻型のシャン・シャオナのバック攻めを軸に3対0で圧倒した。極度の緊張から解放された張本は、安堵(あんど)から大粒の涙をこぼして、決勝進出を喜ぶチームメートたちの元に駆けつけた。
日本は東京大会に続き、決勝進出を果たし、5連覇を狙う中国への挑戦権を獲得した。世界卓球2024釜山では決勝で2対1と中国をおびやかした3人がどこまで力を出し切れるか。決勝は8月10日15時00分(日本時間22時00分)にスタートする。
中国 | 3-0 | 韓国 | ||||
○ | 陳夢/王曼昱 | 4,5,-9,9 | 申裕斌/田志希 | |||
○ | 孫穎莎 | 5,1,3 | 李恩慧 | |||
○ | 王曼昱 | 3,7,3 | 田志希 |
中国はオーダーを変えずに、陳夢/王曼昱のダブルス、孫穎莎のシングルス2点起用で韓国戦を迎えた。韓国も、申裕斌/田志希のダブルスでの得点を狙った準々決勝と同じオーダーで望んだ。
陳夢/王曼昱は台上プレーで先手を取って、韓国ペアに攻めさせず2対0に。開き直って攻めだした韓国ペアが1ゲームを返すが、しっかりとコースを突いてゲームを立て直した中国ペアが4ゲーム目で中国の先制点を決めた。
孫穎莎はサウスポーの李恩慧を、サービス・レシーブからラリーを制して、まったく付けいるすきのないプレーで圧倒。
続く王曼昱も田志希のサウスポーからの連続攻撃に動じることなくラリー戦に打ち勝って、中国女子の5大会連続金メダルに向けて大きく歩みを進めた。
女子団体トーナメント
詳しい大会の記録はこちら
公益財団法人日本卓球協会:https://jtta.or.jp/tour/24750
World Table Tennis:https://worldtabletennis.com/eventInfo?selectedTab=Results&eventId=2603
(まとめ=卓球レポート)