報道ページでもお伝えしたが、男子団体準決勝の日本対韓国のラスト、田中佑汰対白ホギュンにおける田中の戦いぶりを賞賛する声を一夜明けた今日も会場のいたるところで耳にした。昨晩こちらに到着したという前原正浩ITTF副会長も、審判員たちの評価が高いと語っていた。
田㔟邦史男子ジュニアNT監督が振り返るように「大事なところで6,7本の(相手の)ネットやエッジがあった。何度も国際大会でベンチに入ってるけど、これだけツイてない試合というのは初めて」と語るほど、勝敗に大きく関わるようなポイントで相手にしてみれば幸運と思えるポイントが続いた。
しかし、その中でも田中は表情ひとつ曇らせることなく、最後まで団体戦のラストにふさわしいガッツあふれる姿勢を貫いた。1対1で迎えた3ゲーム目の9-10という場面では、エッジかサイドかを巡って疑惑のポイントがあったが、ここでも田中、日本ベンチともに執拗に判定に異議を申し立てることなく、失点を受け入れた。結果論になるが、この姿勢も選手があとを引きずらずにプレーすることにつながったのではないかと感じた。
「勝つ試合には不思議な勝ちがある、という言葉がありますが、あれだけついていない中で逆転することがあるのが、本当に不思議だなと思って。でも、本当だったらプレーするのが嫌になるようなところで、田中が表情にも態度にも出さずに我慢したというのは、田中の人間力が出たのかと思いますね。最後は神様が味方してくれたのかもしれません」と田㔟監督。
プロスポーツではないジュニアの大会だからということではなく、また、結果的に勝利に結びついたからというだけでもなく、男子団体準決勝の日本は素晴らしいプレー、そして、ベンチワークだった。
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[コラム]
「田中の人間力の勝利」(田㔟監督)
2017.11.29
田中のフェアプレーをたたえる声は多い
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