上手い人のプレーを見ていて「わかってしまったこと」ってありませんか?
体やラケットの動かし方が合理的に把握できたわけでなくて、「あ、僕にもできそう」と感じたこと。そして、実際にやってみたらできてしまったこと。すぐにはできないまでも、今までまったくなかった感覚が芽生えたこと。
そんな経験がある選手は少なくないのではないかと思います。
そこで、体の使い方やラケットの動かし方、考え方を伝えるだけじゃなく、トップ選手の「感覚」をできるだけそのまま伝えるっていう手法もアリなのではないかと考えて始まったのが「卓球はタッチだ!」です。
「何がなんでもこの技術を習得せねば」としかつめらしい顔で見るよりは、面白動画でも見るようなつもりで気楽に吉村真晴選手のプレーを見て、おしゃべりに耳を傾けてもらえたらと思っています。
そして、よくわからなくても、実際に「タン、クッ」と言いながらトライしてもらえたら案外すんなりできてしまうんじゃないか、などと甘い期待もしています(笑)
「考えるな、感じろ! 考えるのは、月を差す指のようなものだ。(月ではなく)指を見ていたら栄光を逃してしまう」(映画「燃えよドラゴン」より)
(文=佐藤孝弘)