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2025年全日本卓球 女子シングルス2位 張本美和
「去年の雰囲気を思い出してしまった」

 
 昨年の全日本卓球で、張本美和(木下グループ)の女子シングルス決勝進出は多くの卓球ファンを驚かせたが、その1年後に行われた全日本で、張本の決勝進出を疑う声はまったくなかったのではないだろうか。それほど、2024年の1年間、特に世界卓球2024釜山パリ五輪アジア選手権大会での活躍は張本の急成長を印象付けるのに十分な1年だった。
 しかし、全日本の決勝では再び早田ひな(日本生命)にストレート負けの苦汁を味わわされてしまった。2年連続の決勝進出に安堵(あんど)しつつも、予想以上の苦難に直面した張本は何を思うのか。


--昨年と同じ2位という結果ですが、去年とは受け止め方が違う大会になったのではないですか?

張本 そうですね。今回は正直ここまで来れるとは思っていなかったので、もちろん目指していたのは優勝でしたけど、ここまで来れたことに関しては自分が不安で抱えてたものがすっきりしたというか、ここまで来れたのも、ちょっと実力が付いてきたのかなってよかったなと思います。やっぱり決勝もやってる途中、去年の雰囲気を思い出して、なんか似ているなと思って、ジュースもあったり、でも勝てないみたいな感じだったので、やっぱりそういう点では全然及んでないな、強くなってないなと思うとそこは悔しい思いです。
(早田選手の)けがもあったし久しぶりの対戦だったんですけど、やっぱり強いなと思ったのと、でも試合前は逆に向かっていく気持ちで、何回も選考会とかで対戦しすぎて逆に気持ちが入らないというか、無というか、結構楽にやった時もあれば、今日は絶対に勝ってやると思ってやったこともありますけど、どんなに気持ちが毎回違っても結果は結構負けていたので、本当に「無」みたいな感じで試合には挑みました。

--以前の対戦では自分の良さをなかなか出させてもらえないと言っていましたが、その点についてはどうでしたか?

張本 本当どっちもっていう感じですかね。出せてもらえないのは当たり前のことですし、たまに1本来たボールでも仕留めたかなとか思っても絶対返ってくるので、もちろんそれも分かった上で対戦も何回もしている分、分かってるんですけど、やっぱりたまに1球来る分調整が難しかったのと、自分の得意のボールで正確に決められないと、やっぱり返ってきたらさっきまで1球もやってなかったっていう感覚なので、そういう分、自分の得意を出してるのに難しいぐらいな感じでした。

--2年連続で決勝まで勝ち残ったことについては?

張本 決勝まで残れると思ってなかったので、決勝まで残れて「やったー」という気持ちなんですけど、今は試合に負けて悔しい気持ちの方が多いですし、勝てる部分がなかったので悔しいというよりも、本当に頑張っているのに全然通じるものが少ないのも悔しいというか、本当は喜びたいですけど、やっぱり今試合終わったばっかなので、逆にどういう風な練習をしたらいいのかっていう方が今は強いかもしれないです。

--試合が終わってから流された涙はどういう思いから?

張本 もちろん悔しい気持ちから出た涙ではありますが、本当に正直この大会は決勝まで来れないと思ってたので、ホッとしたというか、良かったなって思いながら、試合前も本当に一時は不安だったのでここまで来れたのもうれしいなとは思ってるんですけど、負けた方の辛さの涙の方が近いかもしれないです。

--実力的には決勝進出は順当だと思いますが、どこに不安がありましたか?

張本 勝ったことがある選手でも勝ち続けるのは難しいなと思っているので、特に日本の選手だとやっぱり海外の選手と違って、大学生でも高校生でも大人の選手でもどんな人でも実力があって、うまい選手だらけなので、1回戦で負けてしまうんじゃないかって本当に思っていたので、自分自身では絶対に行けるという自信はなかったですし、佐藤選手(佐藤瞳/ミキハウス)とやるところまでまず頑張りたい気持ちだったので、土日まで残れるとは正直思っていなかったです。

--プレー中、いつものように声が出ていなかったと思いますが?

張本 気持ち的には優勝したい気持ちもありましたし、コンディションもいいですけど、やってみると難しいことだらけで、いつもだったら声を出したいけど出せないというか、入って得点した気がしたボールもミスしていたくらいで、声を出せていたら変わっていたかは分からないですけど、なかなか声を出せなくて自分の状態をアップさせることはできなかったので、そこはやっぱり気持ちの部分で押されて難しいなと思いました。

--来年、リベンジしたいという思いはありますか?

張本 頑張りたいなという気持ちもあるんですけど、来年もまた決勝に行けるか分からないんですけど、だからといって早田選手だけの対策をしても他の選手も強いので、でも、気持ちはもう今年と去年とかと変わらず頑張るという気持ちで優勝を目指してまた来年帰ってきます。

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詳しい試合の結果は日本卓球協会大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:https://www.japantabletennis.com/AJ/result2024/

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