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卓レポ名勝負セレクション 
日本代表 メダルの歴史 Select.3

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 今回は、2021年世界卓球選手権ヒューストン大会を目前に控えた日本代表へのエールを込めて、過去の日本代表が世界卓球でメダルをつかみ取った名勝負を取り上げていく。
 第3回は、2013年世界卓球選手権パリ大会男子ダブルス3回戦、水谷隼(木下グループ/当時 beacon.LAB)/岸川聖也(ファースト)対 松平健太(ファースト/当時 早稲田大)/丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス/当時 明治大)の名勝負をお届けしよう。

■ 観戦ガイド
2度目のメダルを目指す水谷/岸川が
松平/丹羽と白熱の同士打ちを繰り広げる!

 2009年世界卓球選手権横浜大会男子ダブルスで日本男子に12年ぶりのメダルをもたらした水谷隼と岸川聖也。二人は4年後の2013年世界卓球選手権パリ大会男子ダブルスで再びメダルを獲得する。
「メダルの歴史」と銘打つからには、メダルを懸けた準々決勝を取り上げるべきかもしれないが、このパリ大会で水谷/岸川がメダルをつかむ道程では、3回戦がとりわけ熱かった。そこで、今回の名勝負は、準々決勝ではなく、あえて3回戦を取り上げたい。
 ちなみに、水谷/岸川はこの3回戦に勝利した後、準々決勝で江宏傑/黄聖盛(中華台北)にゲームカウント4対2で勝利し、銅メダルを獲得。この銅メダルが、パリ大会では日本男女を通じて唯一のメダルになった。

 水谷と岸川が3回戦で対峙したのは、同じ日本ペアの松平健太/丹羽孝希だ。ともに世界ジュニア男子シングルス王者という輝かしい肩書きを持つ松平と丹羽が組むペアは、チキータからの速攻とカウンターを得意とし、全日本卓球選手権大会男子ダブルスチャンピオンとしてパリ大会に臨んでいた。松平/丹羽は国際大会での実績と経験も十分で、全日本男子ダブルスで5回の優勝を誇る水谷/岸川にも、全日本で2回勝っている。
 
 日本にとってはメダルが期待される両ペアが3回戦でつぶし合う不運なドローになったが、試合は、同士打ちをみじんも感じさせない白熱した展開になる。
 チキータからの速攻で畳み掛けたい松平/丹羽と、ラリー戦に持ち込んで松平/丹羽の速攻を防ぎたい水谷/岸川のせめぎ合いは、随所で好ラリーを繰り広げながらもつれにもつれていく。
 最後まで勝敗が読めない見応えのある試合になったが、「気持ちを切らさずに自分たちのプレーをしようと思いました。丹羽のチキータレシーブを封じるために、最後はロングサービスからの展開を増やしました/水谷」「サービス、レシーブのレベルが高いペアなので、そこをいかにしのげるかが勝負のポイントでした。大きなラリーにして点を取りにいくことを考えました/岸川」(ともに卓球レポート2013年7月号より)という水谷/岸川が、コースや緩急に変化をこらし、勝利に向かって点数を積み重ねていく。
(文中敬称略)

(文/動画=卓球レポート)

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