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卓レポ名勝負セレクション 
アジア選手権 平昌の熱闘 Select.14 馬龍 対 林高遠

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 このシリーズでは、9月に韓国の平昌で開催された第26回アジア卓球選手権大会(以下、アジア選手権)での熱戦をセレクトして紹介する。
 今回の名勝負は、馬龍(中国)対林高遠(中国)の男子シングルス準々決勝をお届けしよう。

■ 観戦ガイド
復権を目指す馬龍のオールラウンドプレーと
突き抜けたい林高遠の高速プレーが大激突

 男子シングルス準々決勝のハイライトが、馬龍(中国)対林高遠(中国)の同士打ちだ。王曼昱(中国)対陳夢(中国)の女子シングルス準々決勝を取り上げた際も触れたが、高い技術レベルと対応力を備えた中国選手たちの同士打ちは一方的な展開になることが少ない。この試合も、ハイレベルなラリーを繰り広げながら、最後まで勝敗の行方が分からない熱闘になった。

 馬龍は、中国のみならず、世界の誰もが認める卓球界の帝王だ。3度の世界王者(2015蘇州2017デュッセルドルフ2019ブダペスト)、2度のオリンピック金メダル(2016リオ、2020東京)を筆頭に、その輝かしい経歴をたどればきりがない。
 しかし、長く卓球界のキングとして君臨してきた馬龍だが、今年に入って行われたシンガポール スマッシュWTTチャンピオンズ 新郷WTTチャンピオンズ マカオ世界卓球2023ダーバンではいずれも優勝を逃しており、今大会には復権を懸けて期するものがあったに違いない。この準々決勝まで付け入る隙のないプレーで勝ち上がってきた。

 期する思いがあるのは林高遠も同じだろう。中国以外のチームならどこへ行ってもエース級の実力がありながら、強豪ひしめく中国においては、上は馬龍や樊振東らに抑えられ、下からは王楚欽ら新鋭に突き上げられていまひとつ存在感を発揮しきれていない。
 このビッグマッチでなんとしても馬龍に勝って、中間管理職のような今の立ち位置から脱したいと願っているはずだ。

 自分がキングであることをあらためて証明したい馬龍のオールラウンドプレーか。それとも、馬龍越えを果たして一段突き抜けたい林高遠の高速プレーか。
 互いの持ち味とプライドが激しくせめぎ合った、最後の最後まで目が離せない名勝負を存分に味わってほしい。
(文中敬称略)

↓動画はこちら

(文/動画=卓球レポート)

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