1. 卓球レポート Top
  2. その他
  3. 卓球レポートアーカイブ
  4. 名勝負セレクション
  5. 卓レポ名勝負セレクション 世界卓球2024釜山の軌跡 Select.30 林昀儒(中華台北) 対 A.ルブラン(フランス)

卓レポ名勝負セレクション 
世界卓球2024釜山の軌跡 Select.30 
林昀儒(中華台北) 対 A.ルブラン(フランス)

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 今シリーズでは、2月に韓国の釜山で開催された第57回世界卓球選手権大会団体戦(以下、世界卓球2024釜山)で繰り広げられた激闘の軌跡をたどる。
 今回は、男子団体準決勝のフランス対中華台北の2番、林昀儒(中華台北)対A.ルブラン(フランス)の名勝負をお届けしよう。

■ 観戦ガイド
林昀儒のチキータか。A.ルブランの強打か
超攻撃型同士の激しいラリーの行方は?

 中国対韓国の男子団体準決勝は、1番で張禹珍が王楚欽を下し、3番李尚洙が馬龍を下して韓国がラストまで迫るが、5番で王楚欽が林鐘勳を下し、中国が韓国を振り切って決勝へ駒を進めた。
 開催国である韓国が最強中国を追い詰めたこの一戦は、世界卓球2024釜山で会場を最も沸かせたカードの一つだが、もう一方の準決勝であるフランス対中華台北も、中国対韓国にひけを取らない名勝負になった。

 フランスは予選リーグのグループ4を全勝で1位通過し、決勝トーナメント2回戦でポーランドにストレート勝利を収めると、準々決勝ではポルトガルとの欧州対決を制して1997年マンチェスター大会以来となるメダル獲得を決め、この準決勝まで勝ち上がってきた。
 強打とカウンターで攻めまくる新時代のプレースタイルで世界を席巻するA.ルブラン、F.ルブランのルブラン兄弟に、ベテランのゴズィーの布陣は若手とベテランの調和が取れており、チーム状態は良好だ。

 対する中華台北は、エースの林昀儒に若手有望株の高承睿、そして42歳の鉄人・荘智淵がどっしり構える布陣で、こちらも若手とベテランがうまく融合している。
 予選リーグでは日本に大激戦の末に敗れたが、以降はしっかり立て直し、決勝トーナメント2回戦ではスウェーデン準々決勝ではドイツと、メダル候補の強豪チームを連破して2014年東京大会以来となるメダル獲得を決め、準決勝へ進んだ。

 決勝進出をかけた試合が始まると、1番はF.ルブランが強烈な裏面カウンターで荘智淵の切れ味鋭い両ハンドを抑えてフランスが先制する。そして、今回取り上げる林昀儒対A.ルブランの2番を迎えた。

 中華台北の絶対エース・林昀儒はサウスポー(左利き)のシェーク攻撃型で、威力のあるサービスとチキータ、そしてカウンターが大きな武器だ。
 対するルブラン兄弟の兄であるA.ルブランは、多彩なサービスからの思い切った強打とカウンターを得意とする。
 
 超攻撃的なプレースタイルという点で共通する二人の試合は、予想通りに激しい点の奪い合いになる。
 林昀儒が強烈なチキータをお見舞いすれば、お返しとばかりにA.ルブランが多彩なサービスから強烈な3球目攻撃をたたき込む。序盤から息もつかせぬラリーの応酬が続くが、勝負どころで林昀儒が鮮やかなチキータをさく裂させてペースを握っていく。
(文中敬称略。年齢は大会時)

↓動画はこちら

(文/動画=卓球レポート)

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■その他の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■その他の新着記事