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教えて!上D 第2回「戦術の立て方」

現役トップ選手の中でも「教え上手」として名高い上田仁(岡山リベッツ)選手が、ツイッターで募集した卓レポ読者からの質問に答える「教えて!上D(ウエディー)」。今回は「戦術の立て方」について、上Dが詳しくレクチャーしてくれました。

Q.戦術の立て方

戦術の立て方を教えてください!(趣のある味botさん)

A.自分の長所と短所を知ることが戦術のスタート

 戦術を立てるために大事なのは、まず、自分の長所と短所を把握することです。その上で「どうしたら自分が得意なボールを打てるのか?」を考えてください。

 例えば、フォアハンドが得意で、台の中の短いボールが苦手な選手の場合で考えてみましょう。短いサービスを使うと、短いレシーブ返ってくることが多くなってしまうので、長いサービスを使って、なるべく長いラリーに持っていきやすい展開を作って、フォアハンドで攻めるといった戦術が考えられます。

 これとは逆に、ありがちな失敗例として、台上技術の得意な選手が上回転サービスや横回転サービス、YG(逆横回転)サービスなどをたくさん練習して、試合で多用していることがあります。これらのサービスは、短いレシーブがしにくいので、台上にボールが返ってきません。つまり、この選手は自分の長所を生かせていないことになります。
 このように、一生懸命練習していることが試合で活用できていない(得点に結びついていない)選手が多く見受けられるので、必ず自分の長所と短所は何なのかを考えた上で戦術を組み立てましょう。
 誰かと同じ戦術を立てる必要はありませんし、トップ選手が使っている戦術だからといって有効とは限らないのです。

 自分の長所と短所の見つけ方は、自分の試合を誰かに見てもらうのがよいでしょう。
 自分では「ここが強い」「このパターンが得意だ」と思っていても、試合を録画した映像を見返したら、意外にもすごく失点していたということがあります。やはり、自分では気づきにくいものなんですね。
 自分の思い込みで勘違いしないように、まずは自分の試合を誰かに見てもらって、客観的なアドバイスをもらい、自分でも自分の卓球をしっかりと見て研究する。そうしたことをして初めて、戦術というものが組み立てられるようになるのではないかと思います。

 相手が強い選手になってくると、こちらの立てた戦術を実行させないようにしてきます。自分が「こうしよう」と決めたとしても、実際にはそうならないことも多くあります。そのような場合は、「相手がどうしようとしているのか」を考えた上で、さらに自分の戦術を組み立てることができます。
「自分がこうしたい」プラス「相手がどうしようとしているのか」を考えて戦術を組み立てるようにすると、いろいろなことが見えてくるのではないかと思います。


上田仁選手への質問はツイッター(https://twitter.com/)でハッシュタグ「#教えて上D」を付けて、質問内容をツイートしてください。


まとめ=卓球レポート編集部

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