「卓球界の賢人」こと上田仁が、その確かな実力と見識をもとに、さまざまな質問に答える人気企画「教えて!上D(ウエディー)」が復活!昨年の8月から日本を離れ、ドイツに拠点を移した上Dが、卓球についてはもちろんのこと、ドイツやヨーロッパ各地への転戦の日々についても伝えてくれます。
今回は、8月中旬に開幕したドイツ・ブンデスリーガ1部2024-2025シーズンへの意気込みを寄せていただきました。
Q.新シーズンに向けての意気込みを聞かせてください
ブンデスリーガ1部の2024-2025シーズンが開幕しました。新しいシーズンに向けての上田選手の意気込みを聞かせてください。(どんとこいかねきち:卓球レポートスタッフ)
A.行動したオフシーズン。それを生かし、自分自身を良い方向に変えながら戦っていきたい
昨夏にドイツに渡り、2シーズン目がスタートしました。今シーズンを迎えるにあたっては昨年と大きな違いがありました。
それはオフシーズンの過ごし方です。
日本にいた頃は、開幕に向けての練習の仕方などはなんとなくイメージができていましたし、昨年も日本で調整をしてから渡独しました。そのため、「ドイツでオフシーズンを過ごす」というのは初めての経験でした。
5月末にデビューシーズンのプレーオフが終わり、パリオリンピック後の8月中旬に新シーズンが開幕したのですが、プレーオフが終わった直後は想像以上に達成感や疲労感がありました。ですが、次シーズンに向けてどのように練習計画を考えるか、わりとすぐに動き出すことができました。シーズンをやり終えたという安堵(あんど)感や疲労感はもちろんありましたが、次のシーズンは自分自身の卓球を研究され、勝ち星を挙げることは困難になるだろうと想像していたからです。
また、海外選手の多くはシーズン後や大きな大会が終わると、まとまって休暇をとると聞いていました。そのため、パリオリンピックの開幕直前から閉会までは練習相手を探すことが困難になるだろうと考え、あまり長く休まずに6月から7月前半まではドイツ国内を転々として練習しました。7月前半以降は、練習相手がいないならば大会に出て実戦形式で調整を図ろうと思い、チェコやドイツ国内で開催されるチャレンジャーという賞金大会に出場しました。
あと何年ドイツで生活をするのか、あと何年選手でいられるかは分からない。そう考えたときに、思い残しを極力しないようにと考えた結果、さまざまな行動ができたと思います。
今シーズンの目標としては、まず昨シーズンに引き続きプレーオフに進出すること。そのためには、自分自身の勝率を上げることが必須だと思っています。昨シーズンと同じことをしていては勝てないと思うので、オフシーズンで得た経験を生かして自分自身を良い方向に変える努力を最大限しながら、新シーズンを戦っていきたいですね。
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(文=上田仁 写真=Ruoxi Qiu まとめ=卓球レポート編集部)