1. 卓球レポート Top
  2. その他
  3. 卓球レポートアーカイブ
  4. 名勝負セレクション
  5. 卓レポ名勝負セレクション アジア選手権 平昌の熱闘 Select.7 パラナン 対 申裕斌

卓レポ名勝負セレクション 
アジア選手権 平昌の熱闘 Select.7 パラナン 対 申裕斌

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 このシリーズでは、9月に韓国の平昌で開催された第26回アジア卓球選手権大会(以下、アジア選手権)での熱戦をセレクトして紹介する。
 今回の名勝負は、パラナン(タイ)対申裕斌(韓国)の女子シングルス4回戦をお届けしよう。

■ 観戦ガイド
天才肌の左腕・パラナンが
地元韓国のエース・申裕斌に挑む!

 国際的なビッグマッチの取材では、名の通った選手たちのハイレベルなプレーを間近で見られるのはもちろんだが、在野にひそむ才能に気づかされることも醍醐味(だいごみ)の一つだ。その点で、今回取り上げるパラナン(タイ)対申裕斌(韓国)は見応えのある試合になった。

 申裕斌は、幼少時代から「天才卓球少女」として注目を集めてきた、強豪韓国が大きな期待を寄せる選手だ。順調に実力と実績を積み上げて世界ランキング9位でこのアジア選手権に臨んでいた(2023年8月29日発表の世界ランキング)。女子シングルスの前に行われた女子団体戦ではエースとして韓国を決勝までけん引するなど、19歳にしてトップ選手としての存在感を強めている。恵まれた体格から繰り出す両ハンドは安定性と威力が抜群で、申裕斌は中国や日本にとって強力なライバルの一人である。

 一方、26歳のパラナンは、ビッグマッチで上位進出の実績はないので世界的な知名度は低いが、S.サウェッタブートJ.サウェッタブートのサウェッタブート姉妹らと切磋琢磨しながらタイで着実に力をつけてきた選手だ。東京オリンピックの女子シングルス3回戦では石川佳純(日本)と対戦し、2ゲームを奪って石川を慌てさせた試合を覚えている読者もいるのではないだろうか。サウスポーからスマッシュやカウンターを自在に繰り出すセンスの良いプレーを身上とする。

 地元期待のエース対天才肌左腕の試合は、実力で勝り、上り調子の申裕斌が危なげなく勝利して8強かと思われたが、パラナンが天才的なスマッシュやカウンターをひょうひょうと決めつつ、緩急を巧みに取り入れたうまいプレーで格上の申裕斌を追い詰めていく。
(文中敬称略)

↓動画はこちら

(文/動画=卓球レポート)

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■その他の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■その他の新着記事