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第7回 ストップに対する流しを究める!(松平健太)

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今回の達人 松平健太(木下グループ)
勝つためのテクニックを達人がレクチャーする「究める」シリーズ。第7回は、松平健太選手(木下グループ)が、ストップに対する流しを究めるポイントを伝授する。
※本文の技術解説は右利きプレーヤーを想定しています


「流し」とは、台上のボールに対して、フォアハンドでボールの正面より少し内側(左)を打ち、右利きの相手のバック側を狙う技術。攻撃力は高くないが、相手の逆を突いてチャンスをつくりやすい台上技術だ。
 今回は台上戦に抜群の強さを誇る松平選手が、フォア前に来たストップを流すときを例に挙げて、流しを究めるためのポイントを教えてくれた。


【究めるポイント①】
打球面をクロスに向けて、相手にフォア側を警戒させる

達人からのアドバイス
 フォア前に来たストップ(下回転)に対して流すときは、まず、右足をフォア前(右斜め前)に小さめに運んでボールに近づきながら、「打球面をクロス(右利きの相手のフォア側)に向ける」ことがポイントです。そうすると、相手にフォア側を警戒させることができるので、ストレート(右利きの相手のバック側)に流したときの効果が高まります。
 このときの注意点は、腕をリラックスさせることです。腕に余計な力が入っているとラケットをスムーズに動かすことができません。指や手首、ひじ、肩など腕全体から余計な力を抜いて準備してください。



【究めるポイント②】
打球面を開く勢いで斜め上にスイング


達人からのアドバイス
 ラケットの打球面をクロスに向けて準備したら、打球する直前に打球面を開き、後ろから斜め上に向かってスイングして、ボールの正面より少し左(内側)を軽くはじくように打ちます。このようなスイングでストレートを狙うと、相手の意表を突くことができるほか、打球が右利きの相手のバック側に少し曲がるように飛んでいくので、相手の体勢を詰まらせることができます。準備でクロスに向けた打球面を開く勢いを利用するイメージでスイングすると、流しのコツがつかみやすいと思います。
 打球をストレートへコントロールしやすいよう、開いた打球面を打ち終わりまで保つことも意識してスイングしください。



【究めるポイント③】
腰を左に回す勢いでスイング


達人からのアドバイス
 流しは上記のようなラケット操作が必須ですが、腕の動きだけにとらわれてしまうと思うようにスイングできません。腕の動きに加え、体を使ってスイングすることも大切なポイントです。
 具体的には、「腰を左に回す勢い」を利用しましょう。そうすると、スイングが鋭くなるので打球にスピードが出ます。また、腰を左にひねる動作が相手にフォア側を警戒させるフェイントになるので、流しの効果も高まるでしょう。
 腰を左に回すことに加えて、準備で踏み込んだ右足をさらにフォア前に踏み込む勢いを利用することも意識してください。右足を踏み込む勢いを使うと腰の回転がより鋭くスムーズになり、それに伴ってスイングの精度も高まります。


(取材/文=猪瀬健治 写真=佐藤孝弘 動画=小松賢)

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