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第25回 回り込みカウンタードライブを究める!(宇田幸矢)

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今回の達人 宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)
勝つためのテクニックを達人がレクチャーする「究める」シリーズ。今回は、宇田幸矢が回り込みカウンタードライブを究めるためのポイントを伝授する。


 バック側にドライブが来た場合、バックハンドでブロックする方法が一般的だが、ブロックに加え、回り込んでフォアハンドでカウンタードライブできると、得点力が増す上に、相手に大きなプレッシャーを与えることができる。
 今回は、カウンターを武器に日本の次期エースを狙う宇田選手が、バック側に来たドライブに対して、回り込んでフォアハンドでカウンタードライブするポイントを教えてくれる。

※本文の技術解説は左利きプレーヤーを想定しています

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達人からのアドバイス
 バック側に来たドライブを回り込んでフォアハンドでカウンタードライブするパターンは、主にサービスを出した後の3球目で使います。このパターンを行うにあたっては、技術的なポイントの前に抑えるべきポイントがあります。
 それは、「相手がこちらのバック側にドライブしてくるようなコースにサービスを出す」ことです。
 左利きの僕が、右利きの選手を相手にこの3球目のパターンを使うときは、相手コートでの2バウンド目が右利きの相手のフォア側のサイドラインからぎりぎり出るハーフロングサービスを出します。
 このコースにサービスをコントロールすると、相手はこちらのバック側にドライブでつないでくる可能性が高くなるので、このパターンを成功させやすくなります。
 僕はサービスを持ったときに仕掛けることが多いですが、レシーブでも、ストップをこのコースにコントロールすると、同じ展開に持ち込むことができます。

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達人からのアドバイス
 このパターンを使うときは「サービスを出したら相手の打球を待たずにバック側に回り込む」ことが大きなポイントです。
 このケースでは、仮に相手がこちらのフォア側を狙ってレシーブしようとしても、厳しいコースを狙うのは難しいのでしょう。フォア側を狙ったとしても、こちらのミドルあたり(センターライン付近)を狙うのが精いっぱいだと思いますので、相手の打球を待たずにバック側に回り込んでも十分に対応することができます。
 加えて、つなぎのドライブとはいえ、ドライブは打球のスピードが速いので、相手が打ってから動こうとすると体勢が詰まりやすくなってしまいます。
 これらのことを踏まえ、このパターンを成功させるためには、サービスを出したらただちに回り込み、時間の余裕をつくることが重要になります。

 サービス後、バック側に回り込むときは、初めに斜め後ろへ動きます。そうして台から距離を取ると、後述する体を下から上へ持ち上げるイメージでスイングしやすくなり、カウンタードライブの安定性や威力が高まります。
 斜め後ろへ動いたら、足をバック側へ素早くステップさせて回り込み、腰を大きくひねってカウンタードライブの準備をします。

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達人からのアドバイス
 バック側に素早く回り込んで準備したら、ラケットを斜め上に振り抜き、相手のドライブをフォアハンドでカウンタードライブします。
 低い準備姿勢から、体を下から上へ持ち上げるイメージでラケットをしっかり振り抜くことが、このケースでカウンタードライブを成功させるコツです。

「少し落ちた打球点を捉える」こともポイントです。ボールがバウンドしてすぐの早いところはドライブの回転量や軌道の変化が大きいので、早い打球点を狙おうとするとカウンタードライブが安定しません。ボールがバウンドの頂点から少し落ちたあたりまで待つと、ドライブの変化が少なくなるので、カウンタードライブを成功させやすくなります。
 このポイントを踏まえて、僕がこのケースでカウンタードライブするときは、打球点を少し落とし、ボールを薄く捉える(ボールとラケットが接する時間をできるだけ短くする)イメージで打球しています。


(取材/文=猪瀬健治 写真=佐藤孝弘 動画=小松賢)


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