卓レポ.comでは例年通り世界卓球の速報を現地からお届けする。それに先立ち、名解説としても知られる坂本竜介氏に世界卓球2018ハルムスタッドの行方を聞いた。男子に続いて、チャンピオンシップディビジョン女子の予選グループリーグの予想と見どころをお伝えしよう。各グループ6チームのうち、上位3チームが決勝トーナメントに進出する。
<グループA>
中国、シンガポール、ロシア、インド、ベラルーシ、スウェーデン
このグループは断トツで中国が強いですね。首位通過は間違いないでしょう。2番手としてはやはりシンガポールですが、個人的に注目しているのはインドです。バトラ(インド)は先日行われたコモンウェルスゲームズ(英連邦競技大会)で馮天薇とユ・メンユ(ともにシンガポール)に勝って優勝しています。バック面がツブ高の異質攻守型の選手ですが、彼女が2点取ればインドが決勝トーナメント進出という可能性もあります。チームの総合力ではロシアの方が上回ると思いますが、このグループはインドに注目して見てもらいたいですね。
<グループB>
日本、オーストリア、ハンガリー、ウクライナ、エジプト、アメリカ
このグループは日本が断トツですね。できればすべて3対0で首位通過したい。他チームではオーストリアに左利きのポルカノバとリュウ・ジャ、ハンガリーにポータがいますが、失点は考えにくい。石川佳純も伊藤美誠もカット主戦型には強いので、ウクライナも問題ありません。日本は長﨑美柚を予選で使っておいて、決勝トーナメントに備えたいですね。予選では石川、伊藤、平野、早田の4人を対戦相手によってどう使い分けるかというところが見どころになると思います。
<グループC>
中華台北、ルーマニア、オランダ、ポーランド、北朝鮮、チェコ
グループCは混戦になりそうですね。中華台北の鄭怡静がかなり強くなってきてこの中では頭一つ抜け出ています。しかし、ルーマニアのスッチもすごい調子がよくて、鄭怡静にも勝ったことがある。スッチが2点取るようなことがあれば、ルーマニアにも1位通過のチャンスは十分にありますね。北朝鮮も世界ランキングは低いですが、クアラルンプール大会で日本を苦しめたキム・ソンイがいます。リ・ジャオ、リ・ジエを擁するオランダも力がありますが、2014年の東京大会の時ほどの勢いはないでしょう。ルーマニア、中華台北、北朝鮮というのが私の予想です。
<グループD>
香港、韓国、ドイツ、タイ、ブラジル、ルクセンブルク
ここも混戦が予想されますが、徐孝元、田志希のいる韓国が少し他チームを上回っているでしょうか。香港も杜凱琹、李皓晴と手堅いメンバーで負けにくいチームですね。ドイツはP.ゾルヤとヴィンターを2点使いだと思いますが、それでは正直、厳しいと思います。タイはサウェータブートとケトゥクワンの若い2人がかなり力をつけてきているので、ドイツはタイに敗れる可能性があると思います。このグループはタイに注目したいですね。
(取材=猪瀬健治/まとめ=佐藤孝弘)
[選手インタビュー]
坂本竜介が大胆予想!世界卓球2018ハルムスタッド <女子予選グループリーグ編>
2018.04.25
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