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水谷隼に聞く 39 吉田安夫先生について

 

 吉田安夫氏は、水谷隼選手(木下グループ)の青森山田中学・高校時代の恩師である。2019年7月11日に86歳で逝去された。

(訃報を聞いた時は)「びっくりしました。近々会いに行こうと計画を始めたところだったのですが、そういう話が出て1カ月後くらいのことだったので、会いに行っておけばよかったと後悔しています」

 その恩師を一言で表現するなら「愛情がありました」と水谷選手は言う。

「1番の思い出は、一緒に温泉に入って、一緒の部屋で寝たことです。16歳、高1の時でした。僕が足を骨折したら、心配してわざわざ僕の地元の静岡まで来てくれました。それで、温泉に入って、背中を流して、一緒の部屋で、隣同士で寝ました。
 フィギュアスケートの荒川静香さんが優勝して、それを部屋のテレビで一緒に見ていたんです。2006年のトリノ五輪でしたね。そして『お前は絶対に日本一になれるから』っていうのを、めちゃくちゃ言われました」

 高校1年の2月、忘れられない1日を過ごした水谷は、その11カ月後、高校2年、17歳7カ月で全日本チャンピオンになった。そして、2019年1月の全日本卓球選手権大会で、男子シングルス10回優勝という空前絶後の記録を打ち立てた。
 水谷選手以前の、全日本男子シングルスの最多優勝記録は8。斎藤清さんが打ち立てた記録だったが、その斎藤清さんも、吉田氏の教え子だった。

 全日本10回目の優勝を果たした水谷選手に、吉田氏はこうメッセージを送っていた。

「お前ならできると信じていた」
「本当に幸せな卓球監督生活を送らせてくれて、ありがとう」

取材=猪瀬健治、小畑賢二
文=川合綾子
上の写真は水谷選手が高校2年の6月に青森山田学園にて
下の写真は水谷選手が高校3年の全日本卓球選手権大会

水谷隼、全日本決勝を語る

全日本史上に残る激戦になった、宇田幸矢選手(JOCエリートアカデミー/大原学園)と張本智和選手(木下グループ)の男子シングルス決勝。その攻防を、全日本を10度制した水谷隼選手(木下グループ)が圧倒的な分析力と説得力で、鮮やかに解説するスペシャル企画です。
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