前回は、三田村宗明氏がディグニクスシリーズを打ち比べて、それぞれのラバーの性能やテナジーシリーズとの違いを語ってくれた。
今回から、三田村氏が、それぞれのディグニクスシリーズの性能を生かす技術を解説・指導してくれた模様をレポートする。
初めに、ディグニクス05に適した技術として三田村氏がお勧めする「ツッツキ」を取り上げよう。
ディグニクス05ユーザーやこれから使用を検討している方は、ぜひ参考にしていただきたい。
【ディグニクス05の特徴】
ボールがラバーに勝手に引っかかってくれるので、ツッツキに合う
ディグニクス05は、「ボールがラバーに勝手に引っかかってくれる」のが特徴的です。そのため、ツッツキにとても合っているラバーだと思います。
一般に、ツッツキを切ろうとするとオーバーミスが怖いものですが、ディグニクス05は引っかかりがあるので、ボールの飛距離をあまり気にせず、ちゅうちょなく切ることができます。特に、相手がツッツキを強く切ってきた時などは、その回転を利用してさらに質の高いツッツキを送ることができると思います。
【ディグニクス05でツッツキする時のポイント】
バウンド直後の早い打球点を狙うのが鍵
そうすれば、自然に下回転が強くかかる
ディグニクス05でツッツキする場合は、ツッツキの基本通りにラケットの打球面を少し上に向けたら、「バウンド直後の打球点を狙う」ことが大きなポイントです。そうすると、「ボールが引っかかる」というディグニクス05の特徴によって、自然とツッツキに強く下回転がかかります。バウンド直後の早い打球点を狙い、「打球の瞬間にラケットをぎゅっと握る」イメージでツッツキしてみるとよいでしょう。
注意点としては、「フォロースルー(打球後のラケットの動き)で腕をあまり前へ伸ばさない」ことです。先に、ディグニクス05は飛距離を気にせず切れると言いましたが、フォロースルーを大きく取ってしまうと、ボールがラバーに引っかかりすぎてツッツキが高く上がってしまいます。
この注意点を踏まえ、ディグニクス05でツッツキする時は、打球後にラケットをすぐに自分の方へ戻すつもりでスイングしましょう。そうして、打球後の腕の動きを小さく抑えると、質の高いツッツキを安定して送ることができると思います。
<三田村氏の実演解説と選手への指導の模様は下記動画から>
(取材/まとめ=卓球レポート編集部)