2020年4月1日に発売の『ディグニクス09C』。ハイテンションラバーの弾みを持つ粘着性ラバーとして、多くのユーザーの注目を浴びているこのラバーだが、既にボル(ドイツ)、オフチャロフ(ドイツ)ら一部のトップ選手が使用し、好成績を残している。
この企画では、使用用具をディグニクス09Cに変更したトップ選手たちに、ディグニクス09Cの使用感やどのような選手に向いたラバーなのかなど、使用者ならではの実感を聞いた。
及川瑞基(専修大学)
右シェーク攻撃型。2020年全日本卓球選手権大会男子ダブルス優勝。2019年全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部)優勝。精度の高い前陣両ハンドとブンデスリーガ仕込みの多彩な戦術で世界の強豪と渡り合っている。
ブレード:特注(アリレート カーボンシェーク)
フォア面ラバー:ディグニクス09C
バック面ラバー:ディグニクス05
「自信を持ってカウンターできるようになった」
僕はテナジー05ハードからディグニクス05にフォア面のラバーを変えてからも、もう少し回転がかけやすいラバーを使用したいと考えていました。そこで、新しいラバーに興味があったのと、粘着ラバーを試してみたかったので、ディグニクス09Cに挑戦したところ、僕の要望に合ったラバーだと感じ、変更を決めました。
カウンタードライブと台上技術は、回転量が増して安定したと感じています。一番大きく変わった点は、相手に先に回転をかけられても、自信を持ってカウンタードライブが打てるようになったことです。相手に回転量の多いループドライブを打たれても、コントロールがしやすくなり、(クロスより難しい)ストレートに打つときも、打球時にラバーに噛んだ(食い込んだ)感触があるので、自信を持ってラケットを振ることができるようになりました。
台上技術は、切るストップがやりやすく、実戦でも先手を取ることができます。また、山なりのドライブも見た目以上に回転量が多いためか、相手のミスを誘うことができるようになりました。
一方で、ブロックは少し精度が落ちたかもしれません。また、少し台から下がると、コントロールが難しいと感じることがあります。飛距離はディグニクス05よりは出ないので、今までと同じように打つとボールが相手コートに浅く入ってしまうので、少し深いところを狙って打つようにしています。
僕がこのラバーをお勧めしたいのは、パワーがある選手や、回転をかける技術を重視する選手ですね。
(取材=卓球レポート編集部)