2020年4月1日に発売の『ディグニクス09C』。ハイテンションラバーの弾みを持つ粘着性ラバーとして、多くのユーザーの注目を浴びているこのラバーだが、既にボル(ドイツ)、オフチャロフ(ドイツ)ら一部のトップ選手が使用し、好成績を残している。
この企画では、使用用具をディグニクス09Cに変更したトップ選手たちのコメントから、このラバーの秘めたポテンシャルに迫っていく。
李尚洙(韓国)
右シェーク攻撃型。世界卓球2017デュッセルドルフ男子シングルス3位。世界卓球2013パリ混合ダブルス2位。威力抜群の前陣両ハンドで韓国男子代表を支える一人
ブレード:特注(アリレート カーボンシェーク/インナーファイバー®仕様)
フォア面ラバー:ディグニクス09C
バック面ラバー:ディグニクス09C
「今まで使用した中で、最も回転がかかるラバー」
私は、両面ともテナジー05ハードから、ディグニクス09Cに変えました。
ディグニクス09Cのよさは、なんといっても「回転がかかる」ことです。その回転力は、これまで使ってきたラバーの中で1番です。摩擦力が高くて回転がよくかかるので、打球の軌道が自然と放物線を描いてくれます。
ディグニクス09Cを使うようになってから、いろいろな技術の安定感が増したと感じていますが、中でもレシーブは格段に安定するようになりました。
そのほか、ラリーで特徴的なのが、相手のドライブに対してカウンタードライブした時です。ディグニクス09Cでカウンタードライブすると、打球が安定することはもちろんですが、カウンターにもかかわらず回転量が多いボールを打つことができます。
ディグニクス09Cは、回転がかかって安定性が高まるメリットがある半面、以前使用していたテナジー05ハードに比べるとスピードを出すのはやや難しいラバーです。球威のあるボールを打つためには、ある程度のパワーが必要でしょう。
加えて、ボールをラケットでしっかり捉えたときには威力のあるボールを打つことができますが、しっかり捉えることができないとネットミスする可能性が高くなることも、ディグニクス09Cを使う選手には注意してもらいたい点です。
(取材=卓球レポート編集部)