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教えて!上D <ドイツ編>
第9回「ブンデスリーガプレーオフ準決勝の模様が知りたい!」

「卓球界の賢人」こと上田仁が、その確かな実力と見識をもとに、さまざまな質問に答える人気企画「教えて!上D(ウエディー)」が復活!昨年の8月から日本を離れ、ドイツに拠点を移した上Dが、卓球についてはもちろんのこと、ドイツやヨーロッパ各地への転戦の日々についても伝えてくれます。
 今回は、5月に行われたドイツ・ブンデスリーガ2023-2024男子1部プレーオフ準決勝を上田選手に振り返っていただきました。

Q.ドイツ・ブンデスリーガプレーオフ準決勝を振り返ってください

ボルシア・デュッセルドルフとの準決勝は最終の第3戦までもつれる好ゲームでした。特に、上田選手は初戦のホームで2点取りの大活躍。試合を振り返っていただけますか?(いのっち:卓球レポートスタッフ)

A.ホームでの初戦勝利は、思い返しただけで鳥肌が立つほどすごい瞬間でした

 僕が所属するケーニヒスホーフェンは、人口が約6千人のバート・ケーニヒスホーフェンにあり、この小さな町にある唯一のスポーツのプロリーグです。ケーニヒスホーフェンの大きな目標の一つがプレーオフに進出することであり、今シーズンはその悲願がかなってチーム初のプレーオフへ勝ち進むことができました。
 プレーオフは、レギュラーシーズンを争った11チームのうち4チームが進出できるステージで、ホーム&アウェー方式で2試合を行い、1勝1敗の場合は最終戦を行います。プレーオフ進出は強豪がそろうブンデスリーガでは狭き門ですが、ケーニヒスホーフェンはレギュラーシーズンで3位をキープし、ホームのシェークハンズ・アリーナで同2位のボルシア・デュッセルドルフとの初戦を迎えました。
 試合当日は通常の観客席に加えて仮設スタンドが設置されましたが、それでも立ち見客であふれかえりました。その景色を見ながら、「このチャンスを物にする!」と決意を新たにしました。選手入場の際、「JIN UEDA!」とコールされた時の熱気や歓声は今でも鮮明に覚えています。
 僕はシングルスで2点起用され、1番でボル、4番でケルベリと対戦しました。

初戦のホーム戦で大歓声に迎えられる上田選手

 
 ボルとは初対戦でした。多彩なサービスと、彼の代名詞である回転量の多い両ハンドドライブに対応することが難しかったのですが、「ボルがバック前にYGサービス(逆横回転系サービス)を出してきた時はフォア側へチキータしたくなるけど、そうすると100パーセント待っているから、ゆっくりでいいからストレート(左利きのボルのバック側)へチキータした方がいいし、それを大事な場面で使え」や「ボルは打球の軌道が高く、それに合わせようとすると打球点が落ちてしまうのでラインジングを狙っていけ」など、板垣さん(ケーニヒスホーフェン監督の板垣孝司氏)やチームメートから受けた的確なアドバイスが功を奏し、最終の第5ゲームまで持ち込むことができました。
 試合を通してボルが要所で出してくるロングサービスに悩まされていましたが、最終ゲームの4-3でバック側に来たロングサービスを思い切って回り込んでフォアハンドで狙い打てたことが大きかった。このポイントによって、その後の展開を優位に進めることができ、ボルに勝利することができました。

積極的な攻めで皇帝ボルを下し、チームに先制点をもたらす
 

 ケルベリに対しては、前回レギュラーシーズンで対戦した時に勝利していたので悪いイメージはありませんでした。とはいえ、前回と同じ展開にはならないと思っていましたし、実際に苦しい試合展開でしたが、ボルに勝った後ということもあってか、頭がさえていましたね。リードを奪われた時に、前回の対戦では使っていなかった巻き込み系のサービスを出してみたのですが、それが驚くほど効いてケルベリに勝ち、チームの勝利を決めることができました。
 勝利を決めた時の大歓声は今まで味わったことのないもので、思い返しただけでも鳥肌が立ちます。そんなすごい瞬間でした。

「ケルベリ戦では頭がさえていた」と上田選手。サービスが効いた
初戦2敗のケルベリ。しかし、第2戦以降はチームの勝利に大きく貢献


ブンデスリーガ2023/2024
プレーオフ準決勝第1戦
 ケーニヒスホーフェン 3-1 デュッセルドルフ
○上田 -10,11,-6,7,6 ボル
○シュテーガー -7,10,12,-7,12 ケルベリ
 ゼリコ -8,-7,10,-8 ダン・チウ○
○上田 -8,9,8,8 ケルベリ
 アレグロ/シュテーガー - ダン・チウ/ボル
第1戦の現地レポートはこちら

 ホームでの初戦勝利の余韻にひたる間もなく、続いてアウェーで第2戦が行われました。ホーム戦とはまた違う雰囲気で、ホームより緊張しましたね。
 結果は、第2戦は2番に出場してケルベリにリベンジを許してチームもストレートで敗れ、最終の第3戦では3番でボルにリベンジを許し、チームも敗れて決勝進出を逃しました。
 ホームで勝利し、もう1試合勝てれば決勝ということで、ちょっと意識しすぎたと反省しています。それに加え、2回目の対戦ではボルとケルベリの意地を感じましたし、対策もしっかりされて完敗でした。
 決勝進出はなりませんでしたが、世界のトップレベルの選手たちと大舞台で何試合もできたことはとても有意義でしたし、そこでの手応えもつかめたので、このプレーオフで得た経験を今後に必ず生かしていきたいですし、生かさなければいけないと思っています。

ブンデスリーガ2023/2024
プレーオフ準決勝第2戦
 デュッセルドルフ 3-0 ケーニヒスホーフェン
○ダン・チウ -10,10,-7,8,9 シュテーガー
○ケルベリ 8,10,-8,8 上田
○ボル 11,3,8 ゼリコ
 ダン・チウ - 上田
 ボル/ケルベリ - アレグロ/シュテーガー
第2戦の現地レポートはこちら

ブンデスリーガ2023/2024
プレーオフ準決勝第3戦
 デュッセルドルフ 3-0 ケーニヒスホーフェン
○ダン・チウ 7,-10,4,7 ゼリコ
○ケルベリ 7,-7,10,9 シュテーガー
○ボル 9,5,5 上田
 ダン・チウ - シュテーガー
 ボル/ケルベリ - 上田/ゼリコ
第3戦の現地レポートはこちら

手応えをつかんだという上田選手。今後のさらなる活躍に期待です!
最終戦を終えてボルと。強者との交流が上田選手をさらに強くする

上田仁選手への質問を募集しています!X(https://x.com/takurepo/)でハッシュタグ「#教えて上D」を付けて、上田仁選手に教えてほしいこと、聞いてみたいことをポストしてください。
また、下記メールとFAXでも質問を受け付けています。

メール:tt_report@gp.butterfly.co.jp
FAX :03-3314-6678 
宛先 :株式会社タマス 卓球レポート編集部

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(文=上田仁 写真=高樹ミナ まとめ=卓球レポート編集部)

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