歴史
ピンポンの誕生
19世紀後半、"ピンポン"と呼ばれる遊びがイングランドのクロイドン市に在住のジェームズ・ギブ氏によって発明された。これが、現在の卓球の祖先と言われている。当時は、葉巻タバコのケースの蓋をラケットとして使用し、シャンパンやワインのコルクを丸く削ったものをボールとして使用していた。
この遊びは上流階級の人々の間で人気となり、用具も次第に変化していった。すなわち、ラケットは葉巻タバコのケースの蓋から木を加工したものや羊の皮を貼ったバンジョーラケットに、ボールはシャンパンやワインのコルクからセルロイド製のものへと変わっていった。
太鼓のようなバンジョーラケットでボールを打つと「ピン、ポン」という音がするため、この遊びは"ピンポン(Ping Pong)"と呼ばれるようになったといわれている。
展示ラケット
バンジョーラケット
木材で作られたフレームに羊の皮を張り合わせて作られたバンジョーラケット。打球すると「ピン、ポン」というような音がする。写真のラケットの重量はおよそ65gで、非常に軽量な作りだった。
木製ラケット1
木材で作られた木ベラのような形のブレードに皮を貼り付けたラケット。空洞の部分がないため、重量はおよそ125gと少し重くなっている。
木製ラケット2
木材で作られたラケットで、打球面に穴を空けたもの。穴の分だけ軽量化が計られ、重量はおよそ100g。表面に皮や紙を貼って使用していたのかは不明。
アルミ製ラケット
ラケット本体が金属で作成されているラケット。打球の面は少しでこぼこになるように加工されている。重量はおよそ140g。