選手紹介
選手
朴英順(パクヨンスン)
朝鮮民主主義人民共和国
左ペンドライブ型
150cmあまりの小柄ながら角型ラケットを使用し、前・中陣でのフォアハンドドライブによるロングラリーなどの大きな卓球を得意とした朴英順。左腕をいっぱいに伸ばしてのドライブやスマッシュは威力十分だった。
「平素の練習でいつも多くの汗を流せ、それでこそ技術を高め、試合に勝てる」という教えを忠実に守って練習を続けた朴英順。1975年の世界卓球選手権カルカッタ大会では、朝鮮民主主義人民共和国からたった1人で女子種目に参戦した。1ラリーごとに会場中に響き渡るほど大きな声を出すなど気合を前面に出した朴英順は、フルゲームにも接戦になっても決してあきらめない粘り強さを見せ、弱冠18歳で世界チャンピオンに輝いた。
主な戦績
1975年世界卓球選手権カルカッタ大会では18歳の若さで女子シングルスに優勝。続く1977年世界卓球選手権バーミンガム大会でも、持ち前の強打と粘り強さで勝利し、見事女子シングルス2連覇を達成した。さらに1979年、地元で行われた世界卓球選手権ピョンヤン大会で3連覇を狙ったが惜しくも準決勝で敗れ、悲願はならなかった。
朴英順 選手のラケット
ラケット
1975年、1977年の世界卓球選手権大会で2連覇したときのラケット。ペンホルダー角型単板ラケットを使用。その重量は、ラバー貼りで150~151g。一般的なものよりやや重めのものとなっていた。ラケットの裏面には、本人直筆のサインとバタフライ史料館に寄贈された年月日が明記されている。
ラバー
裏ソフトラバーを使用。スポンジは厚めのものを使用した。現存のものは劣化が著しくゴムが完全に硬化してしまい、表面にはひび割れが生じている。